| セッション情報 | シンポジウム3 |
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| タイトル | 研-01:Barrett食道腺癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した1例 |
| 演者 | 久田 友哉(済生会熊本病院 消化器病センター) |
| 共同演者 | 船越 禎広(済生会熊本病院 消化器病センター), 吉田 健一(済生会熊本病院 消化器病センター), 上原 正義(済生会熊本病院 消化器病センター), 江口 洋之(済生会熊本病院 消化器病センター), 浦田 淳資(済生会熊本病院 消化器病センター), 今村 治男(済生会熊本病院 消化器病センター), 藤本 貴久(済生会熊本病院 消化器病センター), 多田 修治(済生会熊本病院 消化器病センター), 須古 博信(済生会熊本病院 消化器病センター), 神尾 多喜浩(済生会熊本病院 病理), 上野 直嗣(うえの胃腸科内科) |
| 抄録 | 症例は80歳、女性。高血圧と逆流性食道炎にて、うえの胃腸科内科で経過観察中であった。同院にて平成17年5月上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃食道接合部右側に発赤扁平隆起を認めた。同部位の生検では悪性像はなく経過観察していた。しかし翌年5月の上部消化管内視鏡検査で隆起の増大を認め、同部位の生検結果で異型腺管を認めたため、治療目的で当院紹介となった。内視鏡所見としては、食道裂孔ヘルニアと口側に連続して縦走柵状血管像を呈するBarrett上皮を認め、さらに扁平上皮円柱上皮境界部の直上に、約1.5cm大のIIa病変を認め、酢酸散布にて境界は明瞭であった。深達度粘膜内のBarrett食道腺癌と術前診断し、フレックスナイフとフックナイフを用いた内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)を施行した。特に合併症は認めなかった。切除標本は32x31mmであり、病変は15x8mmでBarrett上皮に連続して、扁平上皮内に突出していた。病理組織学的検査の結果は高分化型腺癌であり、深達度はmでly0,v0であった。側方深部断端は陰性であり、一括完全切除であった。肛門側円柱上皮下には食道固有腺を認め、粘膜筋板の2層性も認められることよりBarrett食道腺癌と診断した。今回我々は、Barrett食道腺癌に対して内視鏡的粘膜下層剥離術を施行した1例を経験したので文献的考察を加え報告する。 |
| 索引用語 | Barrett食道腺癌, 内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD) |