セッション情報 | ワークショップ1 |
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タイトル | W1-01:早期colitic cancerの4症例 |
演者 | 磯本 一(長崎大学 医学部 第二内科) |
共同演者 | 中村 継人(北松中央病院 内科), 鶴田 英夫(国立嬉野医療センター 内科), 山川 正規(長崎市民病院 内科), 大仁田 賢(佐世保市立総合病院 内科), 松本 章子(長崎大学 医学部 第二内科), 三嶋 志穂(長崎大学 医学部 第二内科), 宿輪 三郎(長崎大学 医学部 第二内科DELIMITER国立嬉野医療センター 内科), 水田 陽平(長崎大学 医学部 第二内科), 河野 茂(長崎大学 医学部 第二内科) |
抄録 | 【目的】colitic cancerは背景粘膜に炎症が存在することから早期診断が困難で、進行癌で発見されることが多い。2006年までに当科及び関連施設でcolitic cancerを10例経験しているが、2003年以前はいずれも進行癌であったのに対し、以降の4症例は早期癌或いはdysplasiaで診断された。全大腸切除術が施行され、全例生存中である。今回この4例の臨床病理学的検討を行ったので報告する。【方法】早期colitic cancer4症例の臨床背景、画像所見(拡大内視鏡観察を含む)、病理組織像について解析した。【成績】全例男性、平均58歳(44ー66歳)、罹病期間は平均12年(最長20年)、病型はいずれも全大腸型であった(3例が再燃緩解型)。腫瘍の局在では、直腸が2例、横行結腸、下行結腸が各1例であった。内視鏡所見では、ポリープ状隆起が2例、扁平隆起、粗大顆粒状粘膜が各1例であった。2例がm癌(いずれも高分化型腺癌)、sm癌の1例は粘液癌成分を伴っていた。粗大顆粒状粘膜の1例は術後の病理所見ではdysplasiaであった。Is型隆起のm癌の拡大内視鏡観察では、IV型ピット、sm癌はIV型+V型のピットであった。【結論】早期colitic cancerと考えられた4症例の臨床病理学的検討を行った。今後は積極的なsurveillance colonoscopyによる症例集積が望まれる。 |
索引用語 | colitic cancer, 潰瘍性大腸炎 |