セッション情報 シンポジウム3

タイトル 研-18:

止血に難渋した後胃動脈瘤出血の一例

演者 野田 麻衣子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター)
共同演者 原田 直彦(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 新名 雄介(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 崎山 裕美子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 岩佐 勉(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 吉本 剛志(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 武元 良祐(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 西 秀博(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 宮原  稔彦(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 福泉 公仁隆(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 中牟田 誠(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 赤星 朋比古(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 江見 泰徳(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 池尻 公二(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 上杉 憲子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 平賀 聖久(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 安森 弘太郎(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 村中  光(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 臨床研究部)
抄録 症例:49歳男性。 主訴:吐血。 既往歴:25歳時;十二指腸潰瘍に対して幽門側胃切除術施行。現病歴:H19年2月突然の吐血出現し近医受診。同日当科紹介入院。現症:体温36.7℃ 心拍数:107/分 血圧:117/89mmHg 眼瞼結膜:貧血なし 腹部:平坦,軟,腹痛(-)。 検査結果:WBC11,000/μl,RBC369万/μl,Hb11.8g/dl,Ht34.2% 経過:上部消化管内視鏡にて穹隆部後壁に明らかな潰瘍を伴わない拍動性噴出性出血を確認し、クリッピングにて止血した。絶食・輸液管理・輸血・プロトンポンプ阻害剤にて経過観察とした。第2病日同部位より再吐血し、内視鏡検査を施行した。再出血に対し再クリッピング追加し、止血を確認した。第4病日にも再吐血を認め、内視鏡的止血は困難であると判断し、血管造影を施行した。腹腔動脈より造影を行うと、脾動脈より分岐する後胃動脈に動脈瘤形成を認め,同部が胃内に露出し出血したと診断した。スポンゼルおよびマイクロコイルを用いて後胃動脈塞栓術を施行した.術後,再出血なく良好に経過している。後胃動脈瘤による出血は非常に稀であり,貴重な症例と考えられたので報告する。
索引用語 胃動脈瘤, 上部消化管出血