セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 39:腹部大動脈瘤破裂の手術後に虚血性直腸炎を合併した一例 |
演者 | 松本 英丈(宮崎大学医学部附属病院 第一内科) |
共同演者 | 中島 孝治(宮崎大学医学部附属病院 第一内科), 早稲田 文子(宮崎大学医学部附属病院 第一内科), 押川 勝太郎(宮崎大学医学部附属病院 第一内科), 大塚 正晃(宮崎大学医学部附属病院 第一内科), 稲津 東彦(宮崎大学医学部附属病院 第一内科) |
抄録 | 症例は75歳男性.高血圧と高脂血症で治療中であった.突然の腹痛と下肢の疼痛および脱力が出現し,腹部CTで腹部大動脈瘤破裂と診断された.搬送時意識はなく,出血性ショックの状態であった.腎動脈下3~4cmの動脈左前面が破裂しており,人工血管置換術が施行されたが,術後よりたびたび血便が出現し,血便消失後も便潜血反応の陽性を認めていた.また血圧変動が大きく腎梗塞の合併もあり,精査のため血管外科より当科へ転科となった.大腸内視鏡検査では直腸に広範囲のびらんと潰瘍を認めた.絶食補液管理とし,10日後の大腸内視鏡検査では直腸病変の縮小と瘢痕に伴う内腔の狭小化を認めた.食事開始後も経過良好で退院となり外来で経過観察中である.腹部大動脈瘤破裂に伴う虚血性腸炎は稀ながら報告があり,狭窄型となり,手術例も認められる.本例は保存的な加療で軽快した. 腹部大動脈瘤破裂に伴う合併症として,虚血性腸炎についても留意する必要がある. |
索引用語 | 虚血性直腸炎, 腹部大動脈瘤破裂 |