セッション情報 シンポジウム2

タイトル S2-02:

当科における拡大内視鏡観察

演者 松坂 浩史(原三信病院 消化器科)
共同演者 山田 隆史(原三信病院 消化器科), 淀江 賢太郎(原三信病院 消化器科), 兼城 三由紀(原三信病院 消化器科), 中村 典資(原三信病院 消化器科), 名本 真章(原三信病院 消化器科), 重松 宏和(原三信病院 消化器科), 千々岩 芳春(原三信病院 消化器科)
抄録 原三信病院消化器科では食道表在癌,早期胃癌,胃腺腫,大腸の表在型腫瘍に対して術前診断として拡大内視鏡観察を試みている.拡大観察に際してはインジゴカルミン,酢酸撒布,ピオクタニン(crystal violet)染色に加えFTS社製Sapientiaシリーズを使用しFICEを併用した微細血管構造,粘膜模様,pit patternを検討している.食道表在癌においては乳頭内血管内ループ(intra-papillary capillary loop : IPCL)を観察することでそのパターンから腫瘍性病変を疑い,その深達度を推測する事が可能であった.またFICEを併用する事で更に微細血管構造が明瞭となった.早期胃癌,胃腺腫においてはインジゴカルミン,酢酸撒布,FICEを併用し粘膜模様を観察する事で病変の水平方向の広がりを検討するのに有用であった.大腸病変においてはインジゴカルミン撒布,ピオクタニン(crystal violet)染色,FICE併用拡大観察を行いpit patternを検討している.各種の術前拡大内視鏡所見と切除標本の詳細な対比が可能な症例を経験した.今回我々は食道,胃,結腸直腸病変の各種拡大内視鏡所見,術後の病理診断を提示しその有用性に関し報告する.
索引用語 拡大内視鏡, FICE