セッション情報 一般演題

タイトル 252:

最近経験したB型急性肝炎についての臨床的検討-とくにgenotypeAについて

演者 森下 祐子(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科)
共同演者 藤山 重俊(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科), 宮瀬 志保(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科), 原岡 克樹(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科), 緒方 賢一郎(NTT西日本九州病院 肝臓・消化器内科)
抄録 近年、欧米型感染症が増加傾向にあるが、そのひとつとしてSTDとしてのB型肝炎の増加も注目されている。最近、当院にて経験した、成人のgenotypeAのB型急性肝炎2例を中心に、この3年間に経験したB型肝炎について臨床的に検討した。症例1:43歳の男性、入院時のALT1037IU/L、総ビリルビン17.0mg/dl、IgM-HBc陽性、PT24.8%と重症化を呈し、HBeAg489.20、HBeAg陰性、HBV-DNA7.7LEG/mlであった。PSLと抗ウイルス剤併用することで、入院2週後には、ALT128 IU/L、総ビリルビン12.2 mg/dl、PT59.1%と、軽快をえることができた。その後、PSL、抗ウイルス剤ともに中止して経過観察中である。症例2:44歳男性、入院時のALT2350IU/L、総ビリルビン2.0mg/dl、IgM-HBc陽性、HBV-DNA6.7LEG/ml、PT94.5%と保たれていたことより、特殊療法せずに経過観察し、軽快した。前年にHBs抗原陰性が確認されていたが、入院時のHBeAg55.0、HBeAb56.5であった。2例ともに発症時の自覚症状に乏しかったが、1例は重症肝炎であった。また、genotypeAのB型肝炎は、慢性化の割合が多いことが指摘されているため、引き続き経過観察中である。
索引用語 B型肝炎, genotypeA