セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 91:Secondary amyloidosisを合併したCrohn病の1例 |
演者 | 宮岡 正喜(福岡大学筑紫病院 消化器科) |
共同演者 | 久部 高司(福岡大学筑紫病院 消化器科), 平井 郁仁(福岡大学筑紫病院 消化器科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院 消化器科), 岩下 明徳(福岡大学筑紫病院 病理部), 池田 拓人(宮崎大学腫瘍機能制御外科), 佛坂 正幸(宮崎大学腫瘍機能制御外科) |
抄録 | 【症例】29歳 男性【現病歴】1990年Crohn病発症(小腸大腸型)過去一度の手術歴あり。2006年2月の小腸透視で十二指腸盲腸瘻を指摘され5月1日十二指腸瘻孔部楔状切除、回盲部切除、S状結腸部分切除術施行。術後縫合不全を併発。5月10日に回腸人工肛門造設術施行。その後も縫合不全は遅延し、胸水貯留、消化管出血、正中創離開、度重なる肝膿瘍が出現。その後、膀胱出血を合併。膀胱鏡による止血は不能であったため内腸骨動脈塞栓術を施行。それに伴いBUN99 Cr5.9と腎機能の急速な悪化を認め一時的に血液透析を導入した。水様便のコントロール不良でかつ術後消化管病理標本よりAA型アミロイド沈着が証明され、2007年1月13日精査加療目的に当科紹介入院となる。【入院時検査及び身体所見】上部消化管内視鏡検査で、胃内には発赤調隆起の多発、十二指腸は粗造粘膜を認めそれぞれの生検よりAA型アミロイド沈着が証明され、小腸透視でもアミロイドーシスで見られる粗造粘膜、ケルクリング襞の不整が認められた。それに加え、BUN38mg/dl Cr3.8mg/dl と腎機能障害、Alb2.6g/dl、尿蛋白8.4g/dayとネフローゼ症候群、Ca11.8mg/dlと高カルシウム血症、免疫反応が陰性なび漫性甲状腺腫、UCGでgranular sparklingを伴う壁肥厚、僧帽弁肥厚を認め、消化管以外の臓器にもアミロイド沈着が疑われた。【治療】消化器症状はTPNにより改善、経口摂取可能となり退院となった【結語】Crohn病の腸管外合併症としてアミロイドーシスがあり、予後に重大な影響を及ぼすことが知られている。今回、我々はSecondary amyloidosisを合併したCrohn病の1例を経験したので、文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | アミロイドーシス, Crohn病 |