セッション情報 一般演題

タイトル 218:

術後5年9ヶ月後に急速に進行する黄疸で発症し、肝生検で診断がついた胃がん肝転移の1症例

演者 西 秀博(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター)
共同演者 中牟田 誠(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 吉本 剛志(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 崎山 裕美子(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 岩佐 勉(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 新名 雄介(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 武元 良祐(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 福泉 公仁隆(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 宮原 稔彦(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 平賀 聖久(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 名本 路花(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 安森 弘太郎(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 桃崎 征也(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 上杉 憲子(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 池尻 公二(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 原田 直彦(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 村中 光(国立病院機構 九州医療センター 臨床研究部), 朔 元則(国立病院機構 九州医療センター 消化器センター)
抄録 患者:58歳男性主訴:黄疸現病歴:平成13年1月近医にて胃がんのため胃全摘出術をうけていた。その後、定期的に術後の検査を受けていたが、特に再発や転移を認めていなかった。平成18年5月の同院のエコーでも明らかな異常所見は認めず、9月の定期検査でも特に異常は指摘されていなかった。平成18年10月に入り全身倦怠感、皮膚の黄染と食欲不振が出現、10月28日に近医受診、黄疸を指摘され入院となった。T.Bilが15.6と著明な黄疸を認めるも原因がはっきりせず、当科紹介受診、入院となる。入院時、T.Bil 17.1 D.Bil 13.1, HBs-Ag, HCV-Abともに陰性、LDH260, AST405, ALT473 γ-GTP291, ALP1585, Amy38, CEA3.4 CA19-9 199, AFP2.0, PIVKA-II66と肝、胆道系酵素の上昇を認めるが画像上ははっきりした腫瘍性病変みとめず、原因が明らかにならなかった。当院のCTでは肝両葉の門脈内に鋳型状に充実構造を認め、早期相より門脈相でこの構造物に沿って強い濃染を認めた。後期相では内部の充実構造が漸増性に濃染された。画像的には肝細胞癌、胆管癌、或いは門脈内に生じた平滑筋肉腫などが考えられた。原因究明のため肝腫瘍生検をおこなったところ、Signet-ring cell carcinomaを認めた。過去の胃がんの病理にSignet-ring cell carcinomaがあり、胃がんの転移と考えられた。若干の文献的考察を交えて発表する。
索引用語 転移性肝癌, 胃癌