セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 49:腫瘍マーカー高値で発見され、大腿部筋生検にて膵癌類似の低分化腺癌と診断された一例 |
演者 | 新名 雄介(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センターDELIMITER独立行政法人 国立病院機構 九州がんセンター 消化器内科) |
共同演者 | 武元 良祐(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 崎山 裕美子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 岩佐 勉(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 吉本 剛志(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 西 秀博(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 福泉 公仁隆(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 宮原 稔彦(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 原田 直彦(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 中牟田 誠(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 桃崎 征也(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 上杉 憲子(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター), 池尻 公二(独立行政法人 国立病院機構 九州医療センター 消化器センター) |
抄録 | 症例:76歳男性。主訴:大腿部痛。既往歴:55歳 胆石症に対し胆嚢摘出術。65歳 閉塞性動脈硬化症に対し人工血管置換術。現病歴:平成18年8月に頻尿、尿意切迫感が出現し、9月19日当院泌尿器科にて経尿道的膀胱生検を施行。慢性膀胱炎の診断であった。同じ頃よりCA19-9、SPAN-1の上昇を認めたが、消化器精査、PET施行するも原発巣を指摘できなかった。11月中旬より右大腿部の腫脹、疼痛が出現。CT、MRIにて右恥骨筋、内転筋に腫大を認め、当院整形外科にて右大腿部腫瘍生検を施行したところ低分化腺癌の診断であった。また、免疫染色で膵癌組織に類似した腫瘍であることが判明したため、化学療法目的で当科に転科となった。現症:腹部は平坦、軟。両側鼠径部から右大腿部にかけて硬結を触れる。検査所見:血液生化学検査ではCA19-9 14942 IU/ml、SPAN-1 7900 U/mlと腫瘍マーカーの著明な上昇を認め、腎後性腎不全に伴う腎障害を認めた。画像所見:腹部CTでは膵には異常を認めず。膀胱壁の全周性肥厚を認めた。股関節MRIでは右鼠頚部周囲の内・外閉鎖筋、内転筋、恥骨筋下腹部の筋周囲を主体にT2高信号の異常信号域が見られ、腫大している。入院後経過:当科転科時、腎後性腎不全が認められ尿道カテーテル留置にて腎不全改善後、GEM 1000 mg/bodyを3投1休で3クール施行した。画像上の明らかな腫瘍の縮小は見られなかったが、腫瘍マーカーは著明に低下した。考察:大腿部に転移した原発不明腺癌を経験した。腺癌の大腿部転移は稀であり、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 大腿部転移性腫瘍, 低分化腺癌 |