セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 32:多発性大腸憩室症にcap polyposisを合併した1例 |
演者 | 沢岻 安勝(琉球大学 医学部 第一外科) |
共同演者 | 長濱 正吉(琉球大学 医学部 第一外科), 佐村 博範(琉球大学 医学部 第一外科), 野里 栄治(琉球大学 医学部 第一外科), 佐辺 直也(琉球大学 医学部 第一外科), 下地 英明(琉球大学 医学部 第一外科), 宮国 孝男(琉球大学 医学部 第一外科), 友利 寛文(琉球大学 医学部 第一外科), 白石 祐之(琉球大学 医学部 第一外科), 西巻 正(琉球大学 医学部 第一外科) |
抄録 | (はじめに)cap polyposisは比較的新しい疾患概念であり、1985年williamsらにより特徴的な臨床所見・内視鏡所見・病理組織所見を呈する炎症性疾患が報告されたことに始まり、1993年にCampbellらよってcap polyposisとの名称が報告された。今回我々は、多発性大腸憩室症にcap polyposisを合併した手術例を経験したので報告する。(症例)66歳・男性(既往歴)高血圧・脳梗塞・内痔核手術歴(現病歴)2000年2月より当院内科にて大腸憩室症、大腸ポリープ、cap polyposisにて外来通院中であった。2002年1月、cap polyposis、憩室からの下血を認め、当院内科入院。注腸造影検査で結腸全体に憩室を認め、RsからS状結腸の狭窄を認めた。下部消化管内視鏡検査ではRsに長径2cmの白苔で覆われた集簇性のポリープを認めた、それより口側は、狭窄部で挿入不可能であった。同年4月下血、狭窄症の手術目的に当科外来受診。同年5月中旬S状結腸切除術施行した。術後、無気肺、カテーテル感染症を合併したが保存的に軽快し、6月退院された。(結語)cap polypは何らかの原因で粘膜表層性かつ限局性の慢性活動性の炎症が起こり、肉芽の増生とともに陰窩長が延長し、循環不全による血管拡張とそれに伴う陰窩上皮の壊死がこの病変の本態であると考えられる。本症例は、憩室炎大腸を背景にcap polyposisを合併したと思われた。 |
索引用語 | cap polyposis, 大腸憩室 |