セッション情報 一般演題

タイトル 133:

健常成人に発生したサイトメガロウイルス関連急性胃粘膜病変の1例

演者 藤田  英治(福岡大学 医学部 第3内科)
共同演者 前田 和弘(福岡大学 医学部 第3内科), 池田 憲治(福岡大学 医学部 第3内科), 青柳  邦彦(福岡大学 医学部 第3内科), 池田 正和(福岡大学 医学部 第3内科), 福島 公香(福岡大学 医学部 第3内科), 志賀 洋(福岡大学 医学部 第3内科), 渡邊 隆(福岡大学 医学部 第3内科), 猪俣 絵里子(福岡大学 医学部 第3内科), 森田 勇(福岡大学 医学部 第3内科), 藤枝  友子(福岡大学 医学部 第3内科), 冨岡 禎隆(福岡大学 医学部 第3内科), 林 由浩(福岡大学 医学部 第3内科), 西村  宏達(福岡大学 医学部 第3内科), 酒井 真志(福岡大学 医学部 第3内科), 江口 浩一(福岡大学 医学部 第3内科), 仮屋 久美子(福岡大学 医学部 第3内科), 向坂 彰太郎(福岡大学 医学部 第3内科), 二村 聡(福岡大学病院 病理部), 岩崎 宏(堀之内胃腸科内科医院), 古川 尚(堀之内胃腸科内科医院)
抄録 症例は44歳男性。2007年3月上旬より左季肋部痛、嘔気、嘔吐、発熱(38度台)が出現し、前医にて腹部エコー及び上部消化管内視鏡検査施行。腹部エコーにて肝傍リンパ節腫大を認め、3月5日上部消化管内視鏡検査にて多発性潰瘍を認めた。また、血液検査にて軽度の肝障害(AST 91, ALT 108)及び異型リンパ球(WBC 12700, 異型リンパ球14%)の増加を認めた。その後、解熱及び肝障害の改善を認めたが精査加療目的にて紹介入院。当院にて3月15日上部消化管内視鏡検査を施行し、胃角部~体下部小弯、幽門前庭部小弯に辺縁明瞭な活動性潰瘍が見られ、いずれも打ち抜き様で潰瘍底は白苔で均一に覆われていた。また、体上部から体下部小弯に小さな潰瘍が散在していた。入院時の血液検査にてCMV/IgM 5.00と高値を認め、胃潰瘍からの生検組織においてサイトメガロ免疫染色にてサイトメガロウイルスの陽性細胞が散見された。また、その他、HIV、肝炎関連ウイルスは陰性であった。以上より今回の急性胃粘膜病変及び肝障害はサイトメガロウイルス感染症によるものと診断した。急性胃粘膜病変は改善傾向であり前医より投与されていたPPI投与継続を行った。 今回我々は免疫能正常と考えられる健康成人に発症したサイトメガロウイルス関連胃粘膜病変の1例を経験したので報告する。
索引用語 サイトメガロウイルス, 急性胃粘膜病変