セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 176:小網原発と考えられたgastrointestinal stromal tumor(GIST)の一例 |
演者 | 村山 貴信(宮崎医療センター病院) |
共同演者 | 児玉 眞由美(宮崎医療センター病院), 宮内 明美(宮崎医療センター病院), 稲田 由紀子(宮崎医療センター病院), 坂元 秀壮(宮崎医療センター病院), 岩満 章浩(宮崎医療センター病院), 堀 剛(宮崎医療センター病院), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 症例は48歳男性。C型肝硬変のため近医に通院中であった。2006年8月の腹部CTで肝外側区と胃小弯の間に直径32mmの腫瘤を指摘され、9月4日精査加療目的で当院に紹介受診となった。9月26日に施行した腹部造影CTでは早期相にて腫瘤は全体的に造影効果を認め、後期相では中心部よりwash outされる腫瘤として描出された。肝外側区とはごく一部で接していたが、腹部血管造影では門脈および腹腔動脈からの血流は認めず、肝細胞癌などの肝原発腫瘍は否定的であった。また、CT上腫瘤は、胃壁小弯と広く接していたが、上部消化管内視鏡および超音波内視鏡では胃内に腫瘤性病変を疑わせる所見は認めなかった。11月14日、原発不明の腹腔内腫瘍に対し、腹腔鏡下腫瘤摘出術を施行した。術中所見では、腫瘤はサイズが40×26×30mmで、色調は桃白色、表面は平滑であり、肝外側区と胃体下部の間の小網に存在した。肝臓との連続性はなく、胃との明らかな連続性もみられなかった。病理組織学的にはHE染色にて紡錘状の腫瘍細胞の増殖を認め、核分裂像もみられた。免疫染色ではc-kitおよびCD34が陽性であり、GISTと診断した。病理学的にも腫瘤は完全に被膜に覆われており、小網原発のGISTと考えられた。小網原発のGISTは非常に稀であり、文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | GIST, 小網 |