セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
229:RFA後1ヶ月で横隔膜ヘルニアを合併した一症例
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演者 |
下野 淳哉(福岡県済生会八幡総合病院 内科) |
共同演者 |
二木 元典(福岡県済生会八幡総合病院 外科), 磯 恭典(福岡県済生会八幡総合病院 外科), 小森 哲士(福岡県済生会八幡総合病院 放射線科), 崎野 郁夫(福岡県済生会八幡総合病院 放射線科) |
抄録 |
肝細胞癌(以下HCC)に対して、経皮的局所治療としてRFAは比較的安全にかつ確実に治療でき汎用されている。しかし、経皮的である為、腫瘍の存在部位により、治療が困難であったり、または、他の治療への変更を余儀なくされる。今回、我々は横隔膜ドーム直下の腫瘍に対するRFA1ヶ月後に横隔膜ヘルニアを合併した一症例を経験したので報告する。症例は74歳、女性。C型肝硬変で近医フォロー中、平成18年4月肝S8, S4, S6に多発性の腫瘍あり、6月当科紹介入院。Plt 3万台であり、7月PSE及びLp-TAE施行、その後RFA施行(S8ドーム下は見えず治療せず)。平成18年10月肝S8ドーム下のHCCへの人工胸水下RFA施行目的で入院す。既往歴で28歳時腸の手術あり。入院時検査では、Plt 5.1万/μl、PT 67%、AST 52IU/l、ALT 29IU/l、T.Bil 1.0mg/dl、Alb 3.8g/dl、HBsAg (-)、HCVAb (+)、AFP 13ng/ml、CA19-9 38U/ml。10月25日人工胸水下RFA施行。CTでは焼灼できていなかった。HCCの治療は中断し、食道静脈瘤に対してEIS2回施行。11月23日腹痛あり、24日のCTで小腸イレウスを認め、絶食、NG tubeで管理し、一時改善したが、11月30日腹痛あり。CTで小腸イレウスの再発を認め、12月3日腹痛の増強と大量の下血あり、緊急手術施行。RFA焼灼対側横隔膜部の不整形の裂孔より小腸は嵌頓し、部分的に壊死していた為、横隔膜縫合術及び小腸部分切除術施行。その後、横隔膜直下症例に対しては、人工腹水も併用し、合併症は認めていない。RFA1年後に合併した横隔膜ヘルニア症例の報告はあるが、1ヵ月後合併した症例は検索した範囲ではなく、ここに報告する。 |
索引用語 |
RFA, 横隔膜ヘルニア |