セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 143:特異な形態を示した胃前庭部迷入膵の1例 |
演者 | 草場 喜美子(社会保険田川病院内科) |
共同演者 | 和田 史孝(社会保険田川病院内科), 佐々木 優(社会保険田川病院内科), 野田 哲裕(社会保険田川病院内科), 相野 一(社会保険田川病院内科), 内藤 嘉紀(久留米大学病理), 岡部 義信(久留米大学病院内消化器部門), 宮島 一郎(社会保険田川病院内科), 森光 洋介(社会保険田川病院病理), 植山 敏彦(社会保険田川病院放射線), 田中 裕穂(社会保険田川病院外科), 前川 隆一郎(社会保険田川病院内科), 鶴田 修(久留米大学病院内消化器部門), 佐田 通夫(久留米大学病院内消化器部門) |
抄録 | 症例は、61歳女性。2005年6月健診の胃透視で胃前庭部の粘膜欠損を認めたため、同年7月当院で上部消化管内視鏡(EGD)を施行した。胃前庭部大彎に中心に深い陥凹を伴う直径20mmの粘膜下腫瘍を認めた。同年9月超音波内視鏡(EUS)では、第2層の肥厚と、第3層表層にcystic areaを認め、さらにその深層に第4層と連続した11.5×20.4mm大の充実性腫瘤影を認めた。内視鏡及びEUS所見から、胃前庭部の迷入膵を強く疑ったが、病変深層の充実性腫瘤部の大きさが20mm以上であり、他疾患の合併も否定できず十分なInformed consentを得たのち、10月7日腹腔鏡下粘膜下腫瘍切除術を施行した。摘出病理組織では、病変は粘膜下層から固有筋層に存在し、粘膜下層には膵の腺房と拡張した導管がみられたが、固有筋層には腺房組織は認めず、著明に拡張した導管とその周囲の繊維及び平滑筋の増生が主体だった。Langerhans島が欠如し、Heimlich II型の迷入膵と診断された。悪性腫瘍等々の合併は認めなかった。固有筋層の著明な肥厚を伴った胃迷入膵の1例を経験し、若干の文献的考察を含め報告する。 |
索引用語 | 胃粘膜下腫瘍, 迷入膵 |