セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 33:H.pylori除菌療法が有効であったCap polyposisの1例 |
演者 | 佐々木 優(社会保険田川病院 内科) |
共同演者 | 前川 隆一郎(社会保険田川病院 内科), 和田 史孝(社会保険田川病院 内科), 野田 哲裕(社会保険田川病院 内科), 草場 喜美子(社会保険田川病院 内科), 相野 一(社会保険田川病院 内科), 宮島 一郎(社会保険田川病院 内科), 植山 敏彦(社会保険田川病院 放射線科), 森光 洋介(社会保険田川病院 病理), 神崎 真一(こうざきクリニック), 鶴田 修(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 佐田 通夫(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門) |
抄録 | 症例は14歳女性。主訴は下痢、下腹部痛。平成15年12月に下腹部痛にて近医を受診。内服加療にて症状は一旦改善した。平成16年5月24日に下痢、下腹部痛が再発。血液が便に付着するようになり、6月8日同院受診した。内服加療にて症状改善しないために7月6日当院紹介受診となった。Hb 10.2g/dl WBC 8100/μl Neu 57.6% Eos 13.6% Plt 33.0万/μl T.P 5.4 g/dl Alb 3.5 g/dl CRP 0.01mg/dl。逆行性大腸透視では直腸、S状結腸、下行結腸に多数の小透亮像があり、大腸内視鏡検査で同部に表面に粘液の付着のある発赤、びらんを伴う隆起性病変を多数認めた。病理所見では過形成腺管を認め、表面に滲出性の付着物、表層から中層にかけて強い炎症が認められた。その他、杯細胞の減少が目立ち、粘膜深層に軽度の線維筋症が認められた。cap polyposisに矛盾しない所見と判断し、絶食中心静脈栄養管理としたところ、症状は消失した。その後、外来経過観察としていたが7ヵ月後の平成17年4月に再度、粘血便と腹痛が出現するようになった。大腸内視鏡検査、逆行性注腸造影で直腸からS状結腸に伸展不良があり、S状結腸から下行結腸に同様の隆起性病変が認められた。cap polyposisの再発と診断し、入院加療を行った。この時にH.pylori陽性であったため、除菌療法を行った。効果判定では除菌は成功しており、症状の再発はない。本症例について若干の文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | cap polyposis, H.pylori除菌 |