セッション情報 一般演題

タイトル 263:

ペグインターフェロンα2b・リバビリン併用療法中に蜂窩織炎を来たした2症例

演者 稲田 由紀子(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター)
共同演者 岩満 章浩(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 坂元 秀杜(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 村山 貴信(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 宮内 明美(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 児玉 眞由美(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 堀 剛(宮崎医療センター病院 消化器・肝臓病センター), 下田 和哉(宮崎大学医学部消化器血液学分野), 宇都 浩文(鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学), 井戸 章雄(京都大学医学部附属病院探索医療センター), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院消化器疾患・生活習慣病学)
抄録 【目的】近年、難治性C型慢性肝炎にたいしてペグインターフェロンα2b・リバビリン併用療法が有効な治療効果をあげている。しかしながら、種々の副作用、合併症が報告されている。今回我々はペグインターフェロンα2b・リバビリン併用療法中に蜂窩織炎を来たした2例を経験したので報告する。【症例1】47歳、女性。喫煙歴あり。セログループ2、HCV-RNA量3900KIU/mlのC型肝炎に対しペグインターフェロンα2b 100μg/週、リバビリン800mg/日を開始した。治療開始後8週目に右下腿を打撲後、39度の発熱、局所の発赤腫脹を認め、蜂窩織炎と診断した。インターフェロン治療を中止し、抗生剤投与および中心部の膿瘍に対して切開排膿を行い、約5週後に治癒した。細菌検査にてstaphylococcus epidermidisが検出された。【症例2】49歳、女性。喫煙歴あり。セログループ1、HCV-RNA量2900KIU/mlのC型肝炎に対しペグインターフェロンα2b 80μg/週、リバビリン600mg/日を開始、治療開始後15週目に40度の発熱、およびペグインターフェロン投与部の右殿部に発赤腫脹を認め、蜂窩織炎と診断した。インターフェロン治療を中止し、抗生剤投与を行った。中心部に膿瘍を形成し、切開排膿ドレナージを行い、現在約4週後であるが、改善傾向にある。細菌検査にてstaphylococcus aureusを検出した。【結論】肝機能の低下した患者に対するインターフェロン治療では、蜂窩織炎等の感染症の合併にも留意しなければならないと考えられた。
索引用語 C型肝炎, インターフェロン