セッション情報 一般演題

タイトル 113:

拡大内視鏡にて診断しえた微小喉頭癌の一例

演者 池原 龍一郎(久留米大学内科学講座 消化器内科部門)
共同演者 米湊 健(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 中原 慶太(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 芹川 習(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 渡辺 靖友(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 田宮 芳孝(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 鶴田 修(久留米大学内科学講座 消化器内科部門), 佐田 通夫(久留米大学内科学講座 消化器内科部門DELIMITER久留米大学 医学部 病理学講座), 秋葉 純(久留米大学 医学部 病理学講座)
抄録 症例:50代、男性。主訴:右頸部腫瘤。現病歴:右頸部腫瘤に対し穿刺吸引細胞診を施行され、Class V: Malignant neoplasiaと診断された。リンパ節転移を疑われ精査をするも原発巣が不詳であり、咽喉頭精査目的にて内視鏡となった。飲酒歴:機会飲酒程度、喫煙歴:20本/日を30年。現症:右頸部に径92 x 71 mm大の腫瘤(+)。精査内視鏡では通常観察にて、右披裂部に径2-3mm大の発赤粘膜の領域を認め、拡大観察にて微少血管の異常増生を認めた。NBI通常観察では同部位に茶褐色調の領域(brownish area)を認め、NBI拡大観察では微少血管の異常増生や不整な拡張・蛇行を認めた。以上より右披裂部の表在癌と診断し生検を施行した。病理診断は扁平上皮癌であった。生検4週後に経過観察の咽頭内視鏡を施行したところ、右披裂部の発赤領域は消失しており、前回の生検によるtotal biopsyの状態と考えられた。今回我々は、右披裂部の発赤領域にて発見され、拡大観察にて診断しえた微小喉頭癌の症例を経験したので報告する。
索引用語 NBI, 喉頭癌