セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-症例報告2

タイトル 消P-740:

胃癌術後の肝転移と画像上鑑別が困難であった類上皮血管内皮腫の1切除例

演者 清水 尚(前橋赤十字病院・外科)
共同演者 荻野 美里(前橋赤十字病院・外科), 五十嵐 隆通(前橋赤十字病院・外科), 濱野 郁美(前橋赤十字病院・外科), 榎田 泰明(前橋赤十字病院・外科), 荒川 和久(前橋赤十字病院・外科), 田中 俊行(前橋赤十字病院・外科), 富澤 直樹(前橋赤十字病院・外科), 安東 立正(前橋赤十字病院・外科), 小川 哲史(前橋赤十字病院・外科), 池谷 俊郎(前橋赤十字病院・外科), 坂元 一葉(前橋赤十字病院・病理部), 伊藤 秀明(前橋赤十字病院・病理部), 竹吉 泉(群馬大大学院・臓器病態外科学)
抄録 症例は64歳,女性.2008年9月,進行胃癌の診断で,幽門側胃切除,D2,Billroth-I法再建術が施行された.病理診断は多発癌で(M,Ant,por/sig,pT2(MP),ly3,v3,M,Less,por2/tub2,pT3(SE),ly2,v2,pN1,H0,P0,M0,pStage IIIA)であった.術後補助化学療法として,S1を開始したが,開始直後より薬疹が出現したため,2009年1月よりUFT/PSK併用に変更し,1年間内服した. 2009年9月,CTでS8に血管腫を疑うLDAを認めたが再発を疑う所見はなかった.2010年3月のCTでS8のLDAが若干増大傾向にあり,同年9月のCTで,約1cm程度にまで増大傾向を認めたため,USおよびMRIを施行した.USでは確定診断に至らず,MRIで胃癌肝転移が疑われたため,10月,FDG-PETを施行したが,明らかな異常集積は認められなかった.11月,肝生検を施行したところ類上皮血管内皮腫と診断されたため,2011年1月初旬に肝S8部分切除術を施行.病理結果は,CD31陽性,CD34陽性,CK7弱陽性,CK20陰性を示し,胃癌の転移ではなく類上皮血管内皮腫の診断であり,一部で門脈浸潤を認めた.術後経過は良好で,術後11病日に軽快退院.現在のところ再発はなく,外来で経過観察中である.
索引用語 類上皮血管内皮腫, 胃癌術後