セッション情報 一般演題

タイトル 107:

食道および大腸狭窄に対する拡張バルーンとトリアムシノロン局注併用療法

演者 金城 光世(豊見城中央病院 内科)
共同演者 仲吉 朝史(豊見城中央病院 内科DELIMITER琉球大学医学部第一内科), 真喜志 知子(豊見城中央病院 内科DELIMITER琉球大学医学部第一内科), 丸岡 隆二(豊見城中央病院 内科), 柴田 大介(豊見城中央病院 内科DELIMITER琉球大学医学部第一内科), 新垣 伸吾(琉球大学医学部第一内科), 宮平 守博(豊見城中央病院 内科), 佐久本 健(豊見城中央病院 内科)
抄録 全周性食道潰瘍に続発する食道狭窄は単純な食道拡張だけでは再狭窄をきたし治療に難渋するが、内視鏡的食道拡張の際トリアムシノロンの局注を併用することで再狭窄を防ぎ良好な結果を得ることができる。同様の良性大腸狭窄もバルーン拡張とトリアムシノロン局注が有効であった。
4症例を提示してその有効性を示す。症例1.41歳男。検診にて切歯より20cmにSMTを認め、2004年4月2日EMRにて一括に切除したがその際全周性に潰瘍形成、組織所見は良性(cavernous hemangioma)であったが狭窄のため固形物が食べられなくなった。2ヶ月間に13回食道拡張を繰り返すもそのたびに再狭窄を来たしたが、8月よりトリアムシノロン局注を併用、狭窄をきたさなくなった。以後翌年まで計9回の拡張にてほぼ正常の食道径を保てるようになり拡張は不必要となった。症例2.66歳男性。胸痛が2006年2月頃からあり3月-7月まで気管支胸膜瘻による膿胸にて某病院入院、加療、その際に食道狭窄判明し、食道拡張4回、退院となり、以後開業医通院中であった。10月の細径内視鏡径5mmが通過しないため紹介となった。昨年3月入院時61-2kg、受診時体重51.9kg。10月末よりトリアムシノロン局注を併用してバルーン拡張を行い計8回の処置後は拡張を要さなくなった。症例3.66歳男性。脳出血にて入院中のところ2006年9月頃から嘔吐あり食事がとれず紹介、逆流性食道炎に続発したと考えられる食道狭窄を認めバルーン拡張とトリアムシノロンの局注2回にて軽快、食事が摂れるようになり退院。症例4.78歳男性。1998年胃ガン術後腸閉塞のため1999年町長切除後一時的に人工肛門造設していた。人工肛門閉鎖後もその近傍の横行結腸狭窄のため腸閉塞を繰り返していたが、大腸内視鏡下のバルーン拡張とトリアムシノロン局注3回にて軽快、そのご腸閉塞を来さなくなった。
以上を文献的考察を交え紹介する。
索引用語 良性食道狭窄, トリアムシノロン