セッション情報 一般演題

タイトル 63:

回腸GIST、同時性多発肝転移に対し、イマチニブが奏効した一例

演者 山元 啓文(友愛会 豊見城中央病院 外科)
共同演者 照屋 剛(友愛会 豊見城中央病院 外科), 佐野 由紀子(友愛会 豊見城中央病院 外科), 大田 守仁(友愛会 豊見城中央病院 外科), 仲地 厚(友愛会 豊見城中央病院 外科), 真喜志 知子(友愛会 豊見城中央病院 内科), 新垣 京子(友愛会 豊見城中央病院 病理), 伊佐 勉(友愛会 豊見城中央病院 外科), 城間 寛(友愛会 豊見城中央病院 外科)
抄録 症例68歳男性、主訴は全身倦怠感、ふらつき。既往歴に高血圧、糖尿病内服加療中。平成17年9月検診にて便潜血陽性、貧血指摘されるも放置。平成18年2月より全身倦怠感、ふらつきあり当院受診、来院時貧血(Hb5.5g/dl)認め、下腹部に可動性ある手拳大硬い腫瘤を触知した。腫瘍マーカーは正常、経口小腸造影にて回腸に辺縁不整大きな腫瘤を認めた。腹部CTでは回腸に動脈相より不均一に造影される径9cm大の腫瘤認め、さらに肝内両葉に不均一に造影される腫瘤を多数認めた。PETでは回腸(SUVmax=12.3)、肝(SUVmax=13.1)と高い集積を認めた。超音波ガイド肝腫瘤生検の免疫染色にて、c-kit陽性でありGISTと診断、平成18年3月消化管出血コントロール目的に小腸部分切除術を施行した。病理所見では腫瘤は異型性に富む紡錘形細胞が密に配列しており、免疫染色にてc-kit陽性、SMA陽性、S-100蛋白陰性でGISTと診断された。術後15日目から外来でイマチニブ400mg内服開始。5月、7月の造影CTにて肝腫瘤の縮小認めていたが、皮疹浮腫、肝酵素上昇、耐糖能悪化認め内服は不定期となり、10月より200mgに減量。その後副作用次第に軽減しコンプライアンス良好となった。平成19年2月CT指摘の肝腫瘤はPETにてFDG集積なく活動性認めないとの評価であった。(結語)イマチニブが奏効した回腸GIST多発転移性肝腫瘍を経験した。
索引用語 GIST, イマチニブ