セッション情報 一般演題

タイトル 29:

大腸inflammatory fibroid polypの1例

演者 酒井 真志(福岡大学病院 消化器内科)
共同演者 前田 和弘(福岡大学病院 消化器内科), 冨岡 禎隆(福岡大学病院 消化器内科), 林 由浩(福岡大学病院 消化器内科), 森田 勇(福岡大学病院 消化器内科), 船越 禎広(福岡大学病院 消化器内科), 猪俣 絵里子(福岡大学病院 消化器内科), 志賀 洋(福岡大学病院 消化器内科), 西村 宏達(福岡大学病院 消化器内科), 江口 浩一(福岡大学病院 消化器内科), 青柳 邦彦(福岡大学病院 消化器内科), 向坂 彰太郎(福岡大学病院 消化器内科), 二村 聡(福岡大学病院 病理), 兪 孝一(ゆう内科), 小山 洋一(村上華林堂病院)
抄録 症例は59歳、女性。2006年1月、高血圧にて近医通院中に貧血、便潜血陽性が認められたため、下部消化管内視鏡検査が施行された。下行結腸に約25mmの有茎性隆起病変を認められた。頭部は結節状で一部発赤調正常粘膜であったが、大部分は粘膜が欠損しており、びらん・潰瘍は認められなかった。病変部からの生検では炎症細胞浸潤のみであった。注腸造影検査では下行結腸に25mm大の有茎性隆起病変を認めた。形態・性状は通常の腺腫性ポリープとは異なっていたが、可動性は良好であり、2月17日polypectomyが施行された。切除標本は20mm大の充実性のポリープであり、表面は一部正常粘膜に覆われていたが、広範に粘膜欠損が認められた。病理学的には粘膜下層を中心に強く炎症細胞浸潤を認め、一部に小血管周囲に線維性結合織の同心円状配列が認められたため、inflammatory fibroid polypと診断された。inflammatory fibroid polypは食道から直腸までの消化管に発生するが、特に胃や小腸に好発するとされ、大腸に発生することは稀であるとされている。今回、我々は下行結腸に発生したinflammatory fibroid polypの1例を経験したので報告する。
索引用語 inflammatory fibroid polyp, 大腸