セッション情報 一般演題

タイトル 155:

腫瘍内大量出血による貧血を契機に発見された十二指腸GISTの1例

演者 矢野 徹(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科)
共同演者 福田 直樹(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科), 向笠 道太(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科), 重松 聡江(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科), 於保 和彦(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科), 今村 賢一郎(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 内科), 大北 亮(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 外科), 岩本 元一(財団法人 医療・介護・教育研究財団 柳川病院 外科), 佐田 通夫(久留米大学消化器内科), 森 眞二郎(久留米大学消化器外科), 緒方 裕(久留米大学消化器外科), 白水 和雄(久留米大学消化器外科)
抄録 症例は51 歳の男性、生来健康、全身倦怠感を自覚し顔色不良を指摘され当院を受診された。消化管出血のエピソードはなく、Hb 4.4 g/dLと著明な貧血を認めた。上部消化管内視鏡検査で十二指腸球部後壁の圧排変形様所見を認め、下行脚への挿入は不可能であった。下部消化管内視鏡検査では盲腸まで観察を行い、上行結腸に外部からの圧排と思われる変形を認めた。腹部エコー検査、腹部造影CT検査、腹部MRI検査で肝の下面から右骨盤内にかけて約20cm大の内部に隔壁を伴う嚢胞性病変を認めた。経皮的にドレナージを行ったところ1700mlの血性排液を認めた。4回の細胞診(紡錘形細胞の混在少量あり)では明らかな悪性所見は認めなかったが、悪性疾患が強く疑われ、開腹手術となった。その結果、腫瘍内に大量の出血をきたした十二指腸下行脚右側壁を原発とするGISTと判明した。十二指腸GISTは比較的少なく、また特異的な形態を呈した症例であり若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 GIST, 十二指腸腫瘍