セッション情報 一般演題

タイトル 43:

大腸内視鏡検査後にみられた上行結腸憩室炎の1例

演者 小川 竜(健康保険南海病院 消化器内科)
共同演者 簀戸 聖子(健康保険南海病院 消化器内科), 宮島 一(健康保険南海病院 消化器内科)
抄録 症例は53歳女性。平成19年2月健診にて貧血(ヘモグロビン8.1g/dl)を指摘された。血清鉄14μg/dl、フェリチン 6.4ng/mlの低下が認められ、鉄欠乏性貧血のパターンであったため、消化管精査を行うこととなった。上部内視鏡検査では異常所見は認められず、大腸内視鏡検査を施行した。上行結腸に憩室を認めるのみであり、検査中及び検査直後も特に異常は訴えなかった。検査後5時間経過して、右下腹部痛が出現し、翌日には発熱も認められたため、腹部CT検査を施行したところ、上行結腸周囲の脂肪濃度上昇及び壁肥厚があり、大腸内視鏡検査の所見とあわせて、上行結腸憩室炎と診断した。絶食・抗菌剤の投与のみで、腹部CT所見と症状の改善が認められた。大腸内視鏡検査に伴う偶発症として、憩室炎は報告が少なくいため、若干の考察を加え、症例を提示する。
索引用語 大腸内視鏡検査, 偶発症