セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 248:B型肝炎に対する肝移植-当科の戦略と成績- |
演者 | 浜崎 幸司(長崎大学 大学院 移植・消化器外科) |
共同演者 | 江口 晋(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 日高 匡章(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 山之内 孝彰(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 高槻 光寿(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 宮崎 健介(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 渡海 大隆(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 黒木 保(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 田島 義証(長崎大学 大学院 移植・消化器外科), 兼松 隆之(長崎大学 大学院 移植・消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】B型肝炎患者に対する生体肝移植での、当科における最近の治療戦略と移植成績を報告する。【治療戦略】1, 術前よりラミブジンの投与を開始し、ウイルスの増殖を可及的に抑制。ラミブジン耐性株に対してはアデフォビル、エンテカビルを投与。2, 術中無肝期および1日目にHBIG 10,000U投与。以降HBs抗体価を測定し、HBs抗体価>200を保つよう、HBIGを2,000Uずつ投与。3, 安定期にHBVワクチンの接種にて、後天性免疫獲得を試みる。【対象と結果】 当科で肝移植を施行した66症例中B型肝炎陽性14症例。B型肝硬変12例(ミラノ基準内肝細胞癌合併8例)、B型劇症肝炎2例で、男女比は11:3であった。1年、3年生存率はともに84.5%で、B型肝炎の再発率0%であった。ワクチンは8例(肝硬変6例、劇症肝炎2例)に接種し、3例(肝硬変1例、劇症肝炎2例)で後天性免疫が得られた。【結語】 B型肝炎に対する肝移植成績は安定しており、末期肝疾患の根治療法として十分に考慮できる。当科の治療戦略にて再感染は防御可能で、特に劇症肝炎症例でのワクチン療法は有効であると考えられた。 |
索引用語 | B型肝硬変, 肝移植 |