セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-症例報告3 |
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タイトル | 消P-744:生体部分肝移植術後における plasma dia-filtration の使用経験 |
演者 | 林 泰寛(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科) |
共同演者 | 山口 紫(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 牧野 勇(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 中川原 寿俊(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 田島 秀浩(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 高村 博之(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 二宮 致(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 北川 裕久(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 伏田 幸夫(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 谷 卓(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 藤村 隆(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科), 大西 一朗(国立金沢医療センター・外科), 宮下 智治(金沢大附属病院・集中治療部), 谷口 巧(金沢大附属病院・集中治療部), 太田 哲生(金沢大・消化器・乳腺・移植再生外科) |
抄録 | 【はじめに】近年,集中治療領域における新しい人工肝補助療法として,plasma dia-filtration (PDF)が考案,導入され,その有用性が報告されている.今回,我々は過小グラフトを用いた生体部分肝移植(LDLT)術後の人工肝補助療法としてPDFを導入した1例を経験したので若干の文献的考察を加え,報告する.【症例】C型肝炎ウイルスによる非代償性肝硬変の61歳女性に対して,38歳女性をドナーとしてLDLTを施行した.グラフトは左肝グラフトであり,GV/SLV=31%,GRWR=0.54 とグラフト容量は小さく,併せて脾摘を行った.術後著明な高乳酸血症を認め,また,過小グラフト症候群発症は必至であると考えられた.そのため,持続的なグラフト肝庇護が好ましいと考え,第1病日からPDFを導入した.約 35 時間にわたって連続して PDF を施行したが,乳酸値,黄疸値ともに開始後から速やかに低下傾向をとり,その後も明らかな過小グラフト症候群を発症することなく経過した.【考察】PDF は経済的かつ効果的な人工肝補助療法であり,肝不全においての有用性が報告されているが,肝移植術後の PDF 施行例の報告は無い.本症例において術後急性期に PDF を導入し,良好な経過をとったことから,PDF は術後急性期のグラフト補助療法の一選択肢となり得ると考えられた. |
索引用語 | 肝臓移植, 血液浄化療法 |