| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 27:大腸顆粒細胞腫の2例 |
| 演者 | 坂田 雅浩(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門) |
| 共同演者 | 河野 弘志(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 鶴田 修(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 澤 優子(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 桑木 光太郎(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 加治 亮平(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 吉森 建一(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 唐原 健(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 中原 慶太(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 居石 哲治(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 光山 慶一(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 佐田 通夫(久留米大学 医学部 内科学講座 消化器内科部門), 豊永 純(安本病院) |
| 抄録 | 今回われわれは大腸に発生した顆粒細胞腫(granular cell tumor)の2症例を経験したので報告する。【症例1】67才、男性。胃癌手術の既往がある。スクリーニング目的にて下部消化管内視鏡検査を施行されたところ、盲腸に径5mm大、白色を呈し、表面が正常粘膜で覆われた粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。カルチノイド腫瘍、筋または神経原性腫瘍などを鑑別するため、生検を行ったところ、顆粒細胞腫が疑われたため、後日内視鏡下摘除術を施行した。切除病変は大きさ5mmの表面が平滑な病変であった。病理組織所見は、表層には異型のない粘膜上皮を認め、粘膜筋板下に細胞質が好酸性、顆粒状の細胞の増殖を認め、免疫染色ではS100陽性、CD68に一部陽性であった。以上の所見から顆粒細胞腫と診断した。脈管侵襲は明らかではなく、MIB 1 labeling indexは1%程度であった。【症例2】60才、男性。健診で便潜血反応陽性を指摘され、下部消化管内視鏡検査を施行されたところ、上行結腸に径約5mm大、白色を呈し、表面が正常粘膜で覆われた粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。症例1と同様にカルチノイド腫瘍、筋または神経原性腫瘍などを鑑別するため、生検を行ったところ、顆粒細胞腫が疑われたため、後日内視鏡下摘除術を施行した。切除病変は大きさ4mmの病変であり、その病理組織所見は、表層には異型のない粘膜上皮を認め、粘膜筋板下に細胞質が好酸性の顆粒を含む胞体を有する腫瘍細胞の増殖を認め、免疫染色ではS100陽性、CD68、PAS染色陽性であった。以上の所見から顆粒細胞腫と診断した。顆粒細胞腫は消化管のなかでは食道での報告が比較的多くみられるが、大腸での報告は少ない。今回我々は大腸に発生した顆粒細胞腫の2症例を経験したので、文献的考察も含めて報告する。 |
| 索引用語 | 大腸, 顆粒細胞腫 |