セッション情報 一般演題

タイトル 24:

肝細胞癌の経過観察中に発見された大腸内分泌細胞癌の一例

演者 岩永 真一(医療法人 清和会 長田病院)
共同演者 長山 幸路(医療法人 清和会 長田病院), 森田 恭代(医療法人 清和会 長田病院), 立石 行生(医療法人 清和会 長田病院), 長田 英輔(医療法人 清和会 長田病院), 佐田 通夫(久留米大学病院内科学講座消化器内科部門)
抄録 大腸内分泌細胞癌は大腸癌取扱い規約によれば、悪性上皮性腫瘍(癌腫)の中で「その他の癌」に分類されており、腺癌、粘液癌、印環細胞癌、扁平上皮癌、腺扁平上皮癌の癌型に分類できない稀なものと定義されており、極めて予後の悪いものとして知られている。われわれは肝細胞癌の治療を行い経過観察をおこなっていた症例にて肝転移巣をきっかけとして発見された一例を経験したので報告する。症例は76歳、男性。平成15年11月および18年11月に肝細胞癌に対し経皮的エタノール注入療法+経カテーテル肝動脈塞栓術施行。その後外来にて経過観察を行っていたが平成19年2月に新しい肝内占拠性病変の出現あり肝細胞癌再発と診断され加療目的にて入院。しかし腹部CTでearly phaseでiso~low density、delayed phaseにてlow densityであり、腹部MRIではT1強調でlow attenuation、T2強調でhigh attenuation、造影にてring状にenhancementあり典型的な肝細胞癌とは異なった。そのため肝腫瘍生検を施行したところ未分化癌との診断であり、全身検索のため下部消化管内視鏡検査を施行。結果直腸に不整形の潰瘍をともなう隆起性病変認めType3の進行大腸癌疑い、生検施行。結果大腸内分泌細胞癌の診断であり、大腸内分泌細胞癌およびその肝転移と診断し、現在加療中である。
索引用語 大腸内分泌細胞癌, 肝転移