セッション情報 一般演題

タイトル 246:

繰り返す小腸閉塞にダブルバルーン内視鏡下拡張術が有効であった一例

演者 兼行 聡(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門)
共同演者 桑木 光太郎(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 唐原 健(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 河野 弘志(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 光山 慶一(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 鶴田 修(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 佐田 通夫(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門)
抄録  症例は40代男性.2005年9月,腸閉塞で近医入院となった.保存的に加療後,ダブルバルーン内視鏡(DBE)を行われるも,原因は明らかでなかった.同年11月,再度腸閉塞を認め入院.保存的で改善した.2006年2月,再々度腸閉塞を認め入院となった.保存的に加療後,経口的にDBEを試行したところ,上部小腸内に全周性瘢痕狭窄および潰瘍性病変を認めた.精査加療目的で同年3月,当院入院となった.経肛門的にDBEを挿入しバルーン拡張術を行ったところ,拡張後に口側より食物残渣の流入してきた.同時に行った消化管造影検査で口側の拡張を認めた。その後,経口食事を開始するも症状の出現はなかった.6週後に行った小腸造影検査で全周性狭窄を認めるも通過良好であった.現在,外来で経過観察中であるが,症状の出現など特に認めず経過良好である. 今回の原因として交通外傷の既往があり,他疾患も否定的のため外傷後に生じた小腸潰瘍に伴う狭窄病変と考えられた.従来であれば外科的治療が選択される中,今回のようにDBEを使った内視鏡治療が有効であった一例を経験したので報告する.
索引用語 ダブルバルーン内視鏡, バルーン拡張術