セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 121:10年の経過のある胃GISTの1例 |
演者 | 野田 哲裕(社会保険田川病院) |
共同演者 | 前川 隆一郎(社会保険田川病院), 和田 史孝(社会保険田川病院), 佐々木 優(社会保険田川病院), 草場 喜美子(社会保険田川病院), 相野 一(社会保険田川病院), 宮島 一郎(社会保険田川病院), 衛藤 大明(社会保険田川病院外科), 宮城 佳昭(社会保険田川病院外科), 貝原 淳(社会保険田川病院外科), 田中 裕穂(社会保険田川病院外科), 森光 洋介(社会保険田川病院病理), 植山 敏彦(社会保険田川病院放射線科), 宮城 博幸(宮城胃腸科内科医院), 鶴田 修(久留米大学病院内科消化器科部門), 佐田 通夫(久留米大学病院内科消化器科部門) |
抄録 | 症例は78歳男性。H8年.4月頃 胃重感にて宮城胃腸科内科を受診し、上部消化管内視鏡検査にて胃体上部後壁に胃粘膜下腫瘍(以下、SMT)を指摘され当院紹介となった。当院の上部消化管造影検査・上部消化管内視鏡検査および県立嘉穂病院での超音波内視鏡検査より好酸球性肉芽腫と考え経過観察としたが来院されなかった。H17年9月宮城胃腸科内科の上部消化管内視鏡検査でSMTは胃内腔に突出し表面に潰瘍形成をしていた。患者本人が1年後に手術を納得したためH18年7月26日 当院外科に入院となった。上部消化管内視鏡検査で頂部は浅い潰瘍と辺縁に瘻孔形成を伴った深い潰瘍像を認めた。上部消化管造影検査では胃体上後壁のGIST中央にバリウムの溜りがが見られ、隆起内のバリウムの溜りにやや鏡面像を思わせる像を認め、隆起内の空洞形成を疑わせる所見を得た。手術後切除切片では粘膜面の潰瘍と腫瘍内部は連続し瘻孔を介して空洞を形成していることが認められた。免疫組織化学ではc-kit,CD 34に陽性で、DesminとS-100は陰性でありGISTと確定診断した。腫瘍径・核分裂像の頻度(12/50HPF)からをhigh risk群であったと考えられ、手術の適応であったことが考えられた。現在も当院定期通院中であり再発および有意な異常所見は認めていない。約10年の経過を追ったGISTの症例を経験し、若干の文献的考察を含め報告する。 |
索引用語 | GIST, 空洞 |