セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 142:表面に管状腺腫が併存したInflammatory fibroid polypの1例 |
演者 | 姫野 祐一郎(福岡赤十字病院 消化器内科) |
共同演者 | 平川 克哉(福岡赤十字病院 消化器内科), 藤岡 審(福岡赤十字病院 消化器内科), 梁井 俊一(福岡赤十字病院 消化器内科), 藤田 恒平(福岡赤十字病院 消化器内科), 天野 角哉(福岡赤十字病院 消化器内科), 中島 豊(福岡赤十字病院 病理部), 八尾 隆史(九州大学 医学研究院 基礎医学部門 病態制御学), 大串 秀明(大串胃腸科内科クリニック) |
抄録 | 症例は63歳、男性。平成2年に内視鏡検査で初めて胃ポリープを指摘され、過形成性ポリープとして経過観察が行われていた。平成16年7月まで生検はGroup Iであったが、平成18年5月の生検で上皮性腫瘍が疑われ、精査加療目的で当院を紹介された。上部消化管内視鏡検査では、前庭部大弯に頭部がやや発赤した有茎性ポリープを認め、表面は薄い白苔に覆われていた。当院での生検はGroup IVであった。胃X線検査では、頭部の直径は13mm、茎の長さは10mmであった。拡大内視鏡観察では、やや不規則な縞状の微細模様が観察され、血管模様は一部に不規則な部位が認められた。切除標本の病理組織学的所見は、表面を被覆する上皮細胞は中等度異形を伴う腺管の増殖よりなっており管状腺腫と診断した。一方、上皮下には好酸球を主体とする炎症細胞浸潤、間質成分の増生と血管周囲を同心円状に取り巻く線維芽細胞の増殖が認められ、Inflammatory fibroid polyp(以下IFP)と診断した。IFPの表面に上皮性腫瘍が併存した症例の報告は稀であるが、隆起性胃病変の鑑別診断において念頭に置くべきと考えられる。 |
索引用語 | Inflammatory fibroid polyp, 腺腫 |