セッション情報 | ポスターセッション(消化器病学会)肝臓-症例報告4 |
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タイトル | 消P-753:TACE不応進行肝細胞癌に対する少量ソラフェニブとシスプラチン・ミリプラチン併用動注療法 |
演者 | 濱田 晃市(総合南東北病院・消化器科) |
共同演者 | 河野 孝一朗(総合南東北病院・消化器科), 名和田 義高(総合南東北病院・消化器科), 田島 浩子(総合南東北病院・消化器科), 志村 和政(総合南東北病院・消化器科), 西野 徳之(総合南東北病院・消化器科), 中澤 敏弘(総合南東北病院・消化器科), 十林 賢児(総合南東北病院・消化器科), 今井 茂樹(総合南東北病院・放射線科), 斎藤 聡(虎の門病院・肝臓科) |
抄録 | 【はじめに】TACE不応進行肝細胞癌にはソラフェニブが使用適応となるが、重篤な副作用の可能性と治療効果が3ヶ月の生存期間延長であり十分とはいえない。また、新規に白金製剤であるミリプラチンが使用可能となったが単独治療に関しては従来の抗がん剤併用のTACE不応進行肝細胞癌では限界がみられる 。今回我々はTACE不応進行肝細胞癌例に対して、単独では安全かつ十分な治療効果が期待できないが、抗癌剤少量併用により、より安全で治療効果の高い進行肝細胞癌治療効果が得られるか検討した。【対象と方法】ソラフェニブ併用対象は進行肝細胞癌4症例。StageIII:1例、IVA:2例、IVB:1例。年齢63~73歳、男女比3:1、Child-Pughスコア5点3例、6点1例。全例TACE複数回の施行歴あり。ソラフェニブ400mg/日で導入、副作用があれば200mgに減量。その後シスプラチンとミリプラチンの2剤併用TAIを施行。可能であれば両治療を交互に施行した。【結果】症例1:StageIVA、AFP3.5 ng/ml、PIVKAII:2456 AU/l、ソラフェニブ導入後、画像上早期濃染領域認め、2剤併用TAI施行後AFP:2.7ng/ml、PIVKAII:465AU/lに低下。症例2:StageIII、AFP:75ng/ml、PIVKAII:118AU/l、ソラフェニブ導入後、画像上早期濃染領域が増大、2剤併用TAIを施行後、早期濃染像が消失し、AFP:16.1ng/ml、PIVKAII:37AU/lに低下。症例3:StageIVA、AFP:190.1ng/ml、PIVKA II:17362AU/l、ソラフェニブ導入後、画像上HCCは増大、2剤併用TAI施行後、AFP:142.1ng/ml、PIVKAII:14660AU/lと低下。症例4: StageIVB(副腎転移)、AFP:3.2ng、PIVKAII:5095AU/l。ソラフェニブ導入後、PIVKAII:54688AU/l上昇、2剤併用TAI施行し、PIVKAII:46148AU/lと減少を認めた。【結論】TACE不応例に対する少量ソラフェニブとシスプラチン・ミリプラチン併用動注療法は有用な治療方法である可能性が示唆された。 |
索引用語 | 肝癌, ソラフェニブ |