セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

肝臓-症例報告5

タイトル 消P-760:

Edwrdsiella Tardaによる敗血症、肝膿瘍の1例

演者 黒瀬 龍彦(北九州総合病院・消化器内科)
共同演者 井手口 周平(北九州総合病院・消化器内科)
抄録 [背景] Edwrdsiella Tardaは腸内細菌科に属するグラム陰性桿菌で淡水に生息する両生類や魚類の腸内常在菌である。ヒトへの感染は稀であるが、致死率も高いとされる。本邦での肝膿瘍報告例は極めて少ない。今回Edwrdsiella Tardaによる敗血症、肝膿瘍で救命できた一例を経験したので報告する。[症例]70才代、男性、平成23年1月 上腹部痛、38度台の発熱を認め、近医受診、採血にて肝障害を認め近医から紹介、来院時痛みは下腹部に移動、採血にて炎症反応、肝機能上昇を認め入院となった。腹部超音波検査にて胆石、胆泥、軽度胆嚢壁の肥厚を認めた。腹部MRI 造影CTにて小さな肝膿瘍を多数認めた。また入院時の血液培養からEdwrdsiella Tardaを検出した。SIRSの診断基準を満たし、敗血症と診断した。酸素投与、抗菌薬などにて改善、救命できた。改善後精査目的にERC行ったところ総胆管壁肥厚を認め、胆管からの感染が示唆された。       [考察] Edwrdsiella Tardaによる経胆道感染したと考えられる、敗血症から救命できた貴重な症例と考えられ報告する。
索引用語 Edwrdsiella Tarda, 敗血症