セッション情報 ポスターセッション(消化器病学会)

その他6

タイトル 消P-795:

ループス腹膜炎の2症例

演者 入月 聡(下越病院)
共同演者 原田 学(下越病院), 河内 邦裕(下越病院), 山川 良一(下越病院)
抄録 【症例1】41歳男性。生来知的障害あり、膠原病の既往なし。2010年12月急性胃腸炎で入院するも保存的治療で軽快し3日間で退院した。2011年2月1日朝より頻回の嘔吐あり来院した。CTにて小腸に限局性の強い浮腫および心嚢水・右胸水・腹水を認め、血液検査では白血球・CRPの上昇なし。急性胃腸炎として治療するも症状の改善なく徐々に増悪した。血液検査にて抗核抗体高値および低補体血症を認め、ループス腹膜炎を疑いプレドニゾロン20mgを投与するも改善なし。ステロイドパルス療法としてメチルプレドニゾロン1000mgを3日間投与したところ著効し、症状は消失した。以降プレドニゾロン内服に切り替え漸減中であるが、再発なく経過良好である。【症例2】52歳女性。22歳からMCTDにて近医通院中であり、20年以上症状なく無治療経過観察されていた。2011年2月急性胃腸炎で入院するも保存的治療で軽快し9日間で退院した。同年3月24日夕より頻回の嘔吐あり25日来院。急性胃腸炎として治療するも改善なく徐々に増悪した。腹部CTにて小腸全体に及ぶ強い浮腫および多量の腹水を認め、血液検査では白血球・CRPの上昇なく、抗核抗体高値および低補体血症を認めた。ループス腹膜炎を疑いプレドニゾロン30mgを開始するも改善なく、メチルプレドニゾロン1000mgを3日間投与したところ著効し、症状は消失した。【まとめ】発症経過・画像所見・治療に対する反応など類似点の多いループス腹膜炎の2症例を経験した。文献的考察を加えて報告する。
索引用語 ループス腹膜炎, ステロイドパルス療法