セッション情報 ランチョンセミナー(消化器病学会)

これからのC型肝炎治療

タイトル 消ラン23-2:

C型肝炎治療の新展開

演者 野村 秀幸(新小倉病院・肝臓病センター)
共同演者
抄録 1992年からC型慢性肝炎に対してインターフェロン(IFN)治療が開始されたが、1型・高ウイルス量症例の難治症例では、SVR率が約10%前後であった。2004年12月よりペグインターフェロンとリバビリン併用療法(PEG-IFN/RBV)が開始され、この難治症例でも40%から50%、2型・高ウイルス量症例では80%以上のSVR率がみられ、現在では高ウイルス量症例の治療に対しては、PEG-IFN/RBVが第一選択となった。今年は、1型症例に対してより治療効果の高いプロテアーゼ阻害剤の併用による治療が開始され、1型でも80%以上のSVR率が期待されている。しかし、このプロテアーゼ阻害剤には多くの副作用もみられ、副作用の対処などが重要となってくる。また、最近はIFN治療予測因子について、年齢や性別、HCV量、genotype以外にも、HCVのアミノ酸の変異(Core 70/91アミノ酸の変異、ISDR等)や宿主の遺伝子多型(IL28B genotype, ITPA)などが解明され、より効率的な治療が行われるようになってきた。ここでは現在のPEG-IFN/RBV療法の問題点やプロテアーゼ阻害剤が加わった後のPEG-IFN/RBV療法の役目、PEG-IFN/RBVとプロテアーゼ阻害剤の三剤併用療法の治療効果、副作用(皮疹、貧血)、問題点などを、アミノ酸の変異(Core 70/91アミノ酸の変異、ISDR等)や宿主の遺伝子多型(IL28B genotype, ITPA)等の予測因子を含め報告する。
索引用語