セッション情報 | ランチョンセミナー(消化器病学会)肝がんの新規治療法と遺伝子発現 |
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タイトル | 消ラン34-1:肝がんの新規治療法と遺伝子発現 |
演者 | 本多 政夫(金沢大大学院・病態検査学) |
共同演者 | |
抄録 | 肝がんはウイルス性慢性肝炎の病態のひとつである。我が国の肝がんによる年間の死亡数は3万人を超えている。インターフェロンをはじめとする治療によって肝がんの発症が抑えられ、肝切除およびラジオ波焼灼療法の導入によって早期肝がんの治療成績は向上した。長らく良好な成績が得られなかった進行肝がんの治療も、分子および細胞生物学の進歩によって、劇的に成績が改善しつつある。欧米では分子標的薬ソラフェニブが生存期間の有意な延長を示した。我が国においても昨年より、ソラフェニブやミリプラチンといった新規抗がん剤が使用されている。加えて、本邦において開発された非環式レチノイド(ペレチノイン)は第3相臨床試験が終了し、現在、国内製造販売承認を申請中であり、肝がん再発予防に期待が持たれる。さらに、有望な複数の新規抗がん剤の臨床治験が進行している。肝がんの治療が大きく変化している時期であるが、新規抗がん剤の作用機序の解明、治療効果を予測するバイオマーカーの探索が急務とされる。 本セミナーでは、当教室及び厚生労働省肝炎等克服緊急対策研究事業 肝がんの新規治療法に関する研究班で行われた研究成果を基に、我が国における新規抗がん剤の治療効果、副作用調査を紹介する。さらに、肝がんのゲノミクス、トランスクリプトーム解析から得られたペレチノインの治療効果予測に関するバイオマーカーの探索、新たな作用機序について紹介する。 |
索引用語 |