セッション情報 一般演題

タイトル 163:

内視鏡検査では腺腫と鑑別が困難であった炎症性筋腺管ポリープ(inflammatory myograndular polyp)の1例

演者 坂田 泰志(祐愛会織田病院 内科)
共同演者 福田 佳代子(祐愛会織田病院 内科), 松延 亜紀(祐愛会織田病院 内科), 西山 雅則(祐愛会織田病院 内科), 森 倫人(祐愛会織田病院 消化器外科)
抄録 症例は77歳,女性.近医で高血圧,糖尿病の通院治療中に便潜血検査陽性のために当院へ紹介された.大腸内視鏡検査で下行結腸に約2cmの発赤した分葉状の比較的細い茎を有するポリープを認め,管状腺腫を疑った.生検では過形成性ポリープの所見であったが,治療を勧め,内視鏡的切除術を施行した.内視鏡的切除時は表面に白色の付着物が軽度認められた.切除後に赤色の色調は減弱した.切除したポリープの病理組織所見は粘膜上皮の軽度過形成と嚢胞状に拡張した腺管を認め,粘膜表層にはびらんを伴い,粘膜固有層には著明な好中球,形質細胞,リンパ球の浸潤を認めた.また,若年性ポリープではみられない粘膜筋板の平滑筋の増生も認めた.以上から炎症性筋腺管ポリープと診断した.炎症性筋腺管ポリープは1992年に中村らが,腺管の嚢胞状拡張を伴う過形成,炎症性粘膜固有層,粘膜筋板由来の平滑筋の放射状増生を特徴とする一つの独立した大腸ポリ-プとして報告した疾患である.中村らによると内視鏡的切除されたポリープの0.5%とされている.内視鏡検査所見は,有茎性で表面平滑、発赤調でフィブリン析出によると思われる班状の白苔が特徴だとされているが,腺腫と診断される事が多い.今回の症例も腺腫様であった.ポリープ切除後に発赤が減弱したのは,血液が流出して,うっ血がとれたためではないかと思われた.切除後の所見ではあるが,炎症性筋腺管ポリープの特徴の一つと思われた.
索引用語 炎症性筋腺管ポリープ, inflammatory myograndular polyp