セッション情報 一般演題

タイトル 110:

食道病変を有したクローン病の一例

演者 角川 淑子(佐世保市立総合病院 消化器科)
共同演者 庄司 寛之(佐世保市立総合病院 消化器科), 大場 一生(佐世保市立総合病院 消化器科), 池田 幸紀(佐世保市立総合病院 消化器科), 小田 英俊(佐世保市立総合病院 消化器科), 水田 陽平(長崎大学 医学部 第二内科), 河野 茂(長崎大学 医学部 第二内科)
抄録  症例は23歳男性。2002年下痢があり近医を受診、小腸・大腸型クローン病との診断を受けた。2004年狭窄症状あり、イレウスとなったため回腸部分切除・盲腸切除・Seton手術を施行されたことがある。ペンタサとエレンタール及び低残渣食にて下痢はなく、排便状況は落ち着いていたが、2006年10月頃より食事摂取時に咽頭痛が出現し、胸痛も出現してきたため食事摂取困難となり、10月26日に当科入院となった。入院時の上部消化管内視鏡検査にて、食道全体にわたりアフタが多発、一部には深い縦走潰瘍も見られた。食道生検による組織学的検査では、非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を認め、クローン病の食道病変と診断した。なお下痢などの症状は入院時に認められなかった。食物及び水分摂取時に痛みがあることから、中心静脈栄養管理として2週間経過観察を行ったところ、症状は軽快したためペンタサを開始したが、咽頭痛が再度出現、ペンタサは再度中止とした。入院1ヵ月後には症状は消失したため、再度ペンタサを開始。今回は咽頭痛が出現しなかったため食事を開始したところ、再度咽頭痛と発熱が生じ、ペンタサは続行したままで在宅中心静脈栄養管理とし、12月19日に退院とした。退院2ヶ月後の上部消化管内視鏡検査では、アフタはほぼ消失し、縦走潰瘍も浅くなり改善していた。よって、エレンタールの服用と低残渣食を開始。症状の増悪が見られなかったため中心静脈栄養を終了し、現在まで食道病変の再燃は見られていない。 クローン病における食道病変の頻度に関する報告は、我々が調べた限りでは0.26%~6.0%であった。今回の症例は比較的稀な症例と考え報告する。
索引用語 クローン病, 食道病変