| セッション情報 |
シンポジウム3
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| タイトル |
S3-05:福岡地区におけるB型急性肝炎18例のHBV-genotypeとS領域の遺伝子相同性の検討
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| 演者 |
渡邊 洋(福岡赤十字病院 肝臓内科) |
| 共同演者 |
吉兼 誠(福岡赤十字病院 肝臓内科), 花野 貴幸(福岡赤十字病院 肝臓内科), 櫻井 邦俊(福岡赤十字病院 肝臓内科), 向坂 彰太郎(福岡大学医学部消化器内科) |
| 抄録 |
【緒言】近年、本邦のB型急性肝炎は首都圏を中心にgenotype Aの増加が報告されているが,九州地区におけるその実態は不明確である.今回、福岡地区におけるB型急性肝炎症例のgenotypeを解析し、さらにgenotype A症例のS領域の塩基配列を解析し、感染経路の実態を検討した.【対象および方法】2006年1月から2007年8月までの期間、当施設で確定診断しえたB型急性肝炎症例は19例で、年齢は19-57歳(中央値32歳)、性別は男性15例、女性4例であった.本人の同意が得られた18例のgenotypeと、genotype A症例のうち8例のHBV-S領域の437塩基をHBV-DNA direct sequencing法で解析した. 【結果】1. Genotype の解析が可能であった18例中13例(72%)が genotype A、5例(28%)がgenotype Cであった.2.男性14例のうち13例はgenotype Aで、詳細な病歴聴取の結果、10例は男性同性愛者と判明した.そのうち1例はHIVとの重複感染で、当院入院時にAIDSを発症していた.3.女性4例はすべてgenotype Cであった.4.Genotype Aの8症例のS領域の塩基配列を比較した結果、それぞれ99.8%(436/437)-100%(437/437)の塩基相同性を認めた.患者相互には全く面識はなく、同一感染源からの感染が強く示唆された.5.7例に遷延化、慢性化兆候が認められたため、ラミブジン(LMV)あるいはエンテカビル(ETV)を投与し、全例慢性化抑止可能であった.【総括】福岡地区においても首都圏同様、genotype Aの頻度の著明な増加が認められた.特に男性同性愛者間の不特定多数の性交渉による感染が増加していることが強く示唆された.Genotype Aでは約10%に慢性化が認められるとの報告もあり、慢性化抑止を念頭におき核酸アナログの導入を検討すべきである. |
| 索引用語 |
HBV-genotype A, 男性同性愛者 |