| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 175:術前診断が可能であった大腸単発ganglioneuromaの1例 |
| 演者 | 福永 久美(済生会熊本病院 健診センター) |
| 共同演者 | 上原 正義(同 消化器病センター), 采田 憲昭(済生会熊本病院 健診センター), 満崎 克彦(済生会熊本病院 健診センター), 藤本 貴久(同 消化器病センター), 多田 修治(同 消化器病センター), 須古 博信(同 消化器病センター), 神尾 多喜浩(同 病理) |
| 抄録 | 症例は47歳 男性。平成19年2月、定期健診のために当院健診センターを受診。自覚症状はなく、既往歴や家族歴に特記事項なし。理学所見では皮膚及び躯幹に異常を認めなかった。当院受診は初回であったが、今までに他院の検査でも特に異常は指摘されていなかった。大腸内視鏡検査にて、横行結腸に8mm大の粘膜下腫瘍様の発赤調隆起性病変を認めた。生検にて、粘膜固有層に神経線維と思われる紡錘形細胞が束状に増殖し、その一部にganglionと思われる大型細胞が散見され、ganglioneuromaが最も疑われた。完全切除目的にて5月に内視鏡的粘膜切除術を行った。病理組織検査では粘膜固有層から粘膜下層にかけて、紡錘形のSchwann様細胞が流れるように錯綜しながら増殖し、核の波状形態を認め、外套細胞を伴った大型の交感神経節細胞が散在し、ganglioneuromaと診断された。ganglioneuromaはしばしばvon Recklinghausen病やmultiple endocrine neoplasia (MEN) 2Bに合併することが知られているが、今回の症例では横行結腸に単発で認められたのみであった。また、他の内分泌系腫瘍合併の有無について、全身検索及び内分泌検査を行った結果、頸部エコーで甲状腺には異常は認められなかったが、副甲状腺腫大が疑われた。しかし、副甲状腺ホルモン(PTH)、血清Ca値とも正常範囲であり、副甲状腺腫は否定的であった。ganglioneuromaは神経節細胞やSchwann細胞、神経繊維の増生からなる腫瘍で、主に後腹膜や後縦隔の交感神経節、副腎髄質などに発生する良性腫瘍であり、消化管に発生する頻度は低いとされている。von Recklinghausen病やMEN 2B等の全身性疾患に合併することは知られているが、本症例のように全身性疾患の合併が認められずに消化管に単独で発生した症例は稀であり、過去の文献でも報告例は少ない。今回、大腸に単発で認められたganglioneuromaの1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。 |
| 索引用語 | ganglioneuroma, 大腸粘膜下腫瘍 |