セッション情報 ワークショップ1

タイトル 研-59:

壁外性発育を来たした高悪性度胃GISTの1例

演者 福満 雅史(済生会熊本病院 消化器病センター)
共同演者 八板 弘樹(済生会熊本病院 消化器病センター), 山本 充了(済生会熊本病院 消化器病センター), 庄野 孝(済生会熊本病院 消化器病センター), 吉田 健一(済生会熊本病院 消化器病センター), 上原 正義(済生会熊本病院 消化器病センター), 江口 洋之(済生会熊本病院 消化器病センター), 藤本 貴久(済生会熊本病院 消化器病センター), 多田 修治(済生会熊本病院 消化器病センター), 須古 博信(済生会熊本病院 消化器病センター), 阿部 真也(同外科), 金光 敬一郎(同外科), 神尾 多喜浩(同病理)
抄録 症例は65歳、女性。2007年5月の健診での上部消化管内視鏡検査にて胃穹窿部前壁に粘膜下腫瘍様の隆起性病変を指摘され、同月に精査目的で当科外来を受診した。上部消化管内視鏡検査では弓隆部前壁にbridging foldを伴う、立ち上がりは比較的急峻な手拳大の粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認め、腫瘍は正常粘膜で覆われていた。また、弓隆部後壁にも小指頭大の粘膜下腫瘤状隆起を認めた。超音波内視鏡検査では、弓隆部前壁の手拳大の病変は、第4層と連続し、内部に一部cystic componentを伴い、低エコーと高エコーが混在する類円形の腫瘤として描出された。また、弓隆部後壁の小指頭大の病変は、第4層と連続する均一な低エコー腫瘤として認められた。造影CTでは弓隆部前壁の病変は造影効果の弱い、内部不均一な境界明瞭な腫瘤として認められた。明らかなリンパ節腫大、肝転移の所見は認められなかった。弓隆部前壁の病変は最大腫瘍径9cm程の腫瘤で、内部エコーが不均一であり、malignant potentialの高い胃GISTを強く疑い、外科的切除を施行した。術中所見では胃とは約5cmで茎状に連続する壁外性発育をきたした病変であり、胃部分切除を施行した。弓隆部後壁の小指頭大の病変は壁外からこれを触知することができたため、部分切除可能と判断し、部分切除を行った。摘出病変は弓隆部前壁の手拳部の病変が9×7×7cm、弓隆部後壁の小指頭大の病変が0.8×0.7cmであった。病理組織学的所見では弓隆部前壁の病変は胃固有筋層に連続しながら、紡錘形腫瘍細胞が束状に配列し、免疫染色ではc-kit、CD34陽性で、GISTと診断した。強拡大で10視野あたり1個以上の核分裂像を認め、腫瘍径とあわせて高悪性度の胃GISTと判断した。また、弓隆部後壁の病変は平滑筋腫であった。今回、我々は壁外性発育を来した高悪性度胃GISTの1例を経験したので文献的考察を加え報告する。
索引用語 高悪性度GIST, 壁外性発育