| セッション情報 | シンポジウム2 |
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| タイトル | S2-07:早期食道癌に対するESDの治療成績と偶発症について |
| 演者 | 長門 仁(大分医療センター 消化器科) |
| 共同演者 | 福地 聡志(大分医療センター 消化器科), 上尾 哲也(大分医療センター 消化器科), 所 征範(大分医療センター 消化器科), 本田 浩一(大分医療センター 消化器科), 室 豊吉(大分医療センター 消化器科), 松本 克彦(長門記念病院 消化器科), 佐保 博美(長門記念病院 消化器科), 村上 和成(大分大学医学部 消化器内科), 藤岡 利生(大分大学医学部 消化器内科) |
| 抄録 | 【はじめに】食道表在癌に対するESDは大きさに関わらず一括切除が可能で、低侵襲、根治性、食道機能の温存などから適応症例は増えてきている。その一方で、食道壁は薄いため胃に比べると手技が難しく、穿孔や術後狭窄などの偶発症も問題となっている。当院では2005年10月より食道ESDを開始しており、これまでの治療成績をまとめるとともに、穿孔、術後狭窄といった偶発症を経験したことからこれらについても報告する。【方法】2005年10月から2007年7月までにESDを施行した食道病変12病変を対象とした。その内訳は食道癌:10例、dysplasia:1例、leiomyoma:1例であった。【結果】12例中食道癌の1例は穿孔による呼吸状態の悪化が見られたことからESD中止となった。一括切除率は90.9%(10/11)でいずれの症例も断端陰性であった。切除可能であった食道癌9例の術後診断はm1:6例、m2:1例、m3:2例であった。m3症例のうち1例はv+であったことから外科的治療を追加した。また1例はly0、v0であり、患者も追加治療を希望しなかったことから経過観察としたが、術後2年間再発は認められていない。術後の狭窄は食道癌にて亜全周性に切除した1例にみられたが、術後4日目よりバルーン拡張術を開始したところ、軽度狭窄は認めるものの通過障害なく順調に経過している。穿孔した1例は全身麻酔下でESDを行っていたことから、術後に人工呼吸器管理、胸腔ドレナージ留置、経鼻胃管留置といった全身的な保存的治療を行った。その後呼吸状態は安定したことから翌日には抜管、人工呼吸器離脱し、3日後には胸腔ドレナージ抜去。4日後にGFを行うも切開、剥離部位はほぼ閉鎖しており10日後より食事開始となり、その後外科的治療を行った。【結語】NBIの普及により今後は早期食道癌やdysplasiaの発見が増えてくることが予想される。こういった症例に対してESDは一括切除が可能で、病理学的評価も正確に行うことができ非常に有用な治療法であるといえるが、偶発症を起さないように細心の注意が必要であり、偶発症に対する対応策を常に頭に入れて治療を行う必要がある。 |
| 索引用語 | ESD, 早期食道癌 |