セッション情報 ワークショップ1

タイトル 研-22:

診断が困難であった出血性大腸潰瘍の一例

演者 福森  光(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学)
共同演者 佐々木 文郷(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 藤田 浩(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 徳永 公紀(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 橋元 慎一(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 上村 修司(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 田ノ上 史郎(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 福田 芳生(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 今給黎 和幸(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 船川 慶太(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 山元 隆文(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 宇都 浩文(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 桶谷 真(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 井戸 章雄(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学)
抄録 症例は31歳の女性。平成5年他院にてSLEと診断され、その後、SLE再燃・寛解を繰り返していた。平成18年末よりSLEの増悪に伴い、腎機能低下が進行し、透析導入目的で平成19年3月26日当院入院した。副腎皮質ステロイド、免疫抑制剤内服、透析療法により加療していたところ、5月14日 暗赤色の下血が出現した。Hbは4.0g/dLまで低下しており、同日上部消化管内視鏡検査(以下GIF)および全大腸内視鏡検査(以下TCS)を施行した。GIFでは、出血源を認めなかったが、前処置なしで施行したTCSでは結腸、直腸内に多量の凝血塊が存在し、下部消化管出血が考えられたが、出血源の同定はできなかった。活動性の出血は沈静化していると考えられたため、翌5月15日バイタルサインに注意しながら腸管洗浄を行い、改めてTCSを施行した。同検査では、横行結腸に露出血管を伴うDieulafoy様潰瘍を3ヶ所認めた。観察時には活動性出血は認めなかったものの、出血源と考えクリッピング術を施行した。その後は再出血なく経過した。潰瘍の成因として、ループス腸炎、NSAIDs潰瘍などの可能性が考えられたが、確定診断には至らなかった。今回、ループス腎炎に対する透析療法中、横行結腸に多発性の露出血管を伴った潰瘍性病変を認めた一例を経験した。一般にDieulafoy潰瘍の多くは上部消化管に発症し、下部消化管には少ない。成因も含めて示唆に富む症例と考えられ、文献的考察も含め報告する。
索引用語 Dieulafoy潰瘍, 大腸