| セッション情報 |
シンポジウム2
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| タイトル |
S2-05:バレット腺癌を含む食道腫瘍性疾患に対するPDTによる内視鏡的治療:米国UCI留学での経験より
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| 演者 |
松井 謙明((株)麻生 飯塚病院 消化器内科DELIMITERGastroenterology, CDDC, UCI Medical Center (University of California, Irvine)) |
| 共同演者 |
Chang Kenneth J.(Gastroenterology, CDDC, UCI Medical Center (University of California, Irvine)), 赤星 和也((株)麻生 飯塚病院 消化器内科) |
| 抄録 |
食道癌の中で腺癌が占める割合は日本においては2%にも満たない。一方で、米国においてはその比率は50%以上であり、Barrett腺癌に対する治療が日常的に行われている. Barrett腺癌の症例では周囲に存在するdysplastic epitheliumの範囲診断が容易ではないため、明らかな腫瘤や潰瘍を形成している癌病変部のみならず、dysplasiaが疑われる周囲粘膜を含めた一括した治療が必要となる.Barrett腺癌の治療として、外科的手術や集学的治療の他、早期の癌に対しては内視鏡的治療も重要な役割を占めている。PDT(photodynamic therapy)は、光感受性物質(photofirin等)を事前に全身投与しておき、内視鏡的を用いて病変部にレーザー光を照射することによって、組織内の化学反応により組織を破壊する方法である.一定の範囲を一度に治療できるため、全周性の病変や長い病変にも有効で、癌病巣と共に周囲のdysplastic epitheliumを同時に治療することが可能である.欠点としては、事前に投与するphotofirinによる肝障害のほか、光線過敏が生じるため、1~2ヶ月の間、光線への暴露を避けなければならない.米国UCI(University of California)で実際にhigh grade dysplasia、adenocarcinomaおよびsquamous cell carcinoma4例に対し5回のPDTを行った.経過観察のため1泊入院をする症例もあったが、基本的には翌日の補液はあるものの、外来での治療であった.また、移動は遮光の上行う必要があったが、治療後帰宅し、流動食より摂食を開始した.治療後の経過観察が可能であった症例では、狭窄や腫瘍の残存は見られなかった. PDTはバレット腺癌をはじめとする食道腫瘍性疾患に対して有用な内視鏡治療であり、広い範囲の治療が必要なバレット腺癌においては特に有用性が高いと考えられた. |
| 索引用語 |
バレット腺癌, PDT |