セッション情報 ワークショップ1

タイトル 研-13:

原発性胆汁性肝硬変症の親子発症例

演者 福田 ゆり(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 肝臓科)
共同演者 上野 新子(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 肝臓科), 具嶋 敏文(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 肝臓科), 高崎 智子(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 健康管理センター), 相島 慎一(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 病理), 高橋 和弘(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 肝臓科)
抄録  【症例1(母親)】 50歳,女性.主訴は肝機能異常.既往歴に肝疾患なし.常用薬剤なし.飲酒歴認めず.母方祖母に肝疾患を認めたが詳細不明.1994年検診で肝機能異常を指摘され来院した.血液生化学検査では T.bil 0.61 mg/dl, AST 34 IU/L, ALT 34 IU/L, ALP 940 IU/L,γGTP 129 IU/L と胆道系優位の肝機能異常を認めた.肝炎ウイルス関連マーカーは陰性であり,IgGは 2350 mg/dl,IgMは 519 mg/dlと上昇していた,抗核抗体陰性,抗ミトコンドリア抗体320倍であった.生検肝組織では,門脈域には中等度の炎症細胞の浸潤を認め.小葉内胆管の消失傾向および非化膿性破壊性胆管炎を認め,Sheuer 2期の原発性胆汁性肝硬変の所見であった.UDCA投与で経過は良好である.
 【症例2(娘)】 36歳,女性.主訴は肝機能異常.既往歴に肝疾患なし.常用薬剤なし.機械飲酒.母親がPBC.2006年検診で肝機能異常を指摘され来院した.血液生化学検査では T.bil 0.51 mg/dl, AST 37 IU/L, ALT 68 IU/L,ALP 1556 IU/L,γGTP 340 IU/L と胆道系優位の肝機能異常を認めた.肝炎ウイルス関連マーカーは陰性であり,IgGは 1510 mg/dlと正常であったがIgMは 361 mg/dlと上昇していた,抗核抗体640倍,抗ミトコンドリア抗体160倍,抗ミトコンドリアM2抗体166であった.生検肝組織では,門脈域には高度の炎症細胞の浸潤を認め.非化膿性破壊性胆管炎の所見を認め,Sheuer 2期の原発性胆汁性肝硬変の所見であった.UDCA投与で経過観察中である.
 【考察】 近年検診等の発達で,無症候性原発性胆汁性肝硬変の発見の機会が増加し,これに伴い家族内集積の報告も増加してきている.家族内集積の原因が遺伝的要因によるものか,環境的要因によるものかは明かではないが,興味が持たれるため報告する.
索引用語 原発性胆汁性肝硬変, 親子