セッション情報 一般演題

タイトル 36:

ペグインターフェロン治療中に1型糖尿病を発症したC型肝炎の1例

演者 近澤 秀人(済生会熊本病院 消化器病センター)
共同演者 宮瀬 秀一(済生会熊本病院 消化器病センター), 多田 修治(済生会熊本病院 消化器病センター), 星乃 明彦(済生会熊本病院 腫瘍糖尿病センター), 神尾 多喜浩(済生会熊本病院 病理), 須古 博信(済生会熊本病院 消化器病センター)
抄録 【症例】67歳、男性。【主訴】口渇感、体重減少。【家族歴】特記事項なし。【既往歴】57歳前立腺肥大、63歳心尖部肥大型心筋症。【現病歴】20歳頃十二指腸潰瘍の貧血に対し輸血歴あり。平成16年5月より当科外来にて経過観察中であった。トランスアミナーゼの持続高値が認められ、肝庇護療法が無効であったが、早期肝癌を認め、平成18年1月30日にラジオ派凝固療法を施行した。その後6ヶ月間再発を認めず、またトランスアミナーゼの持続高値、HCV 1型、HCV RNA持続陽性であったので、平成18年8月8日にインターフェロン導入目的にて当科入院。肝生検施行し、組織は肝硬変であった。入院時BS 93g/dlであった。翌8月9日よりペグインターフェロンα-2a(PEG-IFN)の投与を開始した。8月16日退院。以後当科外来にて週1回通院し、PEG-IFNの投与を継続した。当初、悪寒、発熱(Max 38.2℃)、関節痛、倦怠感は認めたが一過性であった。また軽度の不眠、皮膚掻痒感、皮疹を認めたものの、対処的に経過観察可能で、経過中に改善した。投与開始35週目に、2~3ヶ月前より口渇感があったとの訴えあり、徐々に体重減少も認めているとのことであった。36週目にBS 143g/dl、Hb A1c 6.8%であった。38週目にはBS 246g/dl、Hb A1c 7.3%であったので、投与中止した。1ヶ月後には、BS 266g/dl、Hb A1c 10.6%と増悪傾向を認めたため、精査加療目的にて平成19年5月30日第2回目入院となる。入院時抗グルタミン酸脱炭酸酵素抗体123U/mLと陽性であったため、1型糖尿病と診断した。インスリン自己注射による血糖コントロール開始。以後外来経過観察中である。肝炎の方は現在HCV RNAは持続陰性で経過している。【結語】インターフェロンの合併症として、糖尿病の増悪は知られているが、自己免疫誘導による1型糖尿病の合併も念頭にいれおく必要があると思われた。
索引用語 インターフェロン療法, 1型糖尿病