| セッション情報 |
シンポジウム3
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| タイトル |
S3-04:当院で3年間に経験したB型急性肝炎17症例の検討
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| 演者 |
松本 修一(福岡徳洲会病院 総合内科) |
| 共同演者 |
石田 素子(福岡徳洲会病院 総合内科), 松林 直(福岡徳洲会病院 総合内科), 筋浦 立成(福岡徳洲会病院 総合内科) |
| 抄録 |
【目的】当院におけるB型急性肝炎の現状を検討し今後の問題点を考察する.【方法】対象は2004年から2006年までの3年間に当院でB型急性肝炎と診断された17症例である.これらの症例の年齢,性別,重症度,初発症状,HBV genotype,感染経路,合併症,転帰につき検討した。【結果】17症例の内訳は男性10例,女性7例,年齢中央値は30(18-47)歳であった.重症度は通常型; 15例,重症型; 2例,劇症型; 0例であった.初発症状は,全身倦怠感が最も多く(59%),黄疸(53%),食欲不振(29%)などの症状の頻度が高かったが,症状の自覚が全くなかった例も1例あり,健診で初めて肝機能異常を指摘されB型急性肝炎と診断されていた.感染経路は病歴から性行為感染と考えられたものが12例であり,4例は不明であった.性行為感染と考えられた12例のうち3例はMSM; men who have sex with menであった.HBV genotype解析ではgenotype A; 5例,genotype B; 1例,genotype C; 11例であった.重症型は2例ともにgenotype Cであった.genotype Aの5例のうち4例は不特定多数の性交渉歴があり,3例はMSMであった.3例では他の性行為感染症を併発しており,全例MSMであった.併発した性感染症の内訳は梅毒2例,アメーバー赤痢1例であった.転帰は,全例でtransaminase値は正常化した.初診から6ヶ月以上経過観察できた13例(4例は通院自己中断.うち2例はgenotypeA.)で,HBs抗原は初診から平均3ヶ月で消失した.12例で6か月以内にHBs抗原が消失し, 1例(genotype A)は初診から8ヶ月でHBs抗原の消失を確認した.一方,HBs抗体は平均4.3ヶ月で出現を認めたが,3例ではHBs抗体の出現は認めなかった.HBs抗体が出現しなかった3症例のgenotypeはgenotype A;1例,genotype C;2例であった.【考察】今回の検討においてB型急性肝炎は総数,genotype分布ともに3年間では増加減少ともに認めず,今後も散発的にB型急性肝炎に遭遇することがあると考えられる.また、HBVの感染経路は性行為である割合が高いため,併存する性行為感染症の診断治療,今後の性感染予防の指導が重要である.特にMSMでは他の性行為感染症の重感染の頻度が高いと考えられ注意の必要がある. |
| 索引用語 |
B型急性肝炎, MSM |