セッション情報 一般演題

タイトル 21:

B型慢性肝疾患に対するインターフェロン治療の可能性

演者 辻 研一郎(上五島病院 内科)
共同演者 大谷 正史(上五島病院 内科), 長山 拓希(上五島病院 内科), 松本 吏弘(上五島病院 内科), 山崎 一美(奈良尾病院), 白濱 敏(有川病院)
抄録 【目的】核酸アナログ長期使用による耐性ウイルスの問題は予想が困難な状況にある。そこで今回我々は完結型治療であるIFN治療後のアナログ導入率を明らかにし、IFN治療の可能性を検討することである。【対象】1992年1月から2006年12月までに当院でIFN治療を施行したB型慢性肝疾患40例。【方法】IFN治療開始時、もしくは終了時点を観察開始日とし核酸アナログの導入適応となった時点をエンドポイントし、その影響を及ぼす因子について検討した。アナログ導入適応はF3,4の進行症例は肝機能異常をきたした時点、F1,2症例は正常1.5倍以上の肝機能異常が6ヶ月継続した時点とした。【結果】男32例、女8例 治療時年齢(25-35歳/35-50歳/>50歳)9/18/13例。肝組織(F1/F2/F3/F4)11/10/8/11例、HBe抗原陽性27例、HBDNA量(<5Log/5-7Log/>7Log)5/11/24例 IFN投与期間(<8週/8-24週/>24週)21/18/1例。平均観察期間30ヶ月。IFN治療後の全体の核酸アナログ累積導入率は5年で68%であった。開始時年齢35歳で分けると35歳以上vs35歳未満で5年累積導入率は80%vs26%(p=0.02)であった。治療終了時肝機能正常化の有無でみると正常化群vs非正常化群では5年累積導入率は50%vs93%(p=0.02)であった。HBe抗原陽性例でみると治療終了時SC群vs非SC群では5年累積導入率は43%vs93%(p=0.03)であった。治療終了時HBVDNAが4Log未満群vs4Log以上群では5年累積導入率は43%vs90%(p=0.01)であった。【結論】IFN治療前に効果を予想できる因子は年齢のみで35歳未満はアナログ導入率は26%と低く、IFN治療が第1選択と考える。また35歳以上の症例でも2割の症例でアナログ導入には至らない。特に治療終了時肝機能が正常化し、SCを認め、HBVDNAが4Log以下に低下すると、アナログ導入に至らない症例がみられるため、肝硬変、肝不全までの時間的余裕がある症例では35歳以上の症例でもIFN治療を試みても良いと考える。
索引用語 B型慢性肝疾患, インターフェロン