| セッション情報 |
シンポジウム1
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| タイトル |
S1-05:Azathioprineの副作用発現の予測に関するTPMT遺伝子多型測定の意義について
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| 演者 |
高津 典孝(福岡大学筑紫病院 消化器科) |
| 共同演者 |
村上 右児(福岡大学筑紫病院 消化器科), 久部 高司(福岡大学筑紫病院 消化器科), 平井 郁仁(福岡大学筑紫病院 消化器科), 松井 敏幸(福岡大学筑紫病院 消化器科) |
| 抄録 |
【目的】Azathioprine (以下AZA)の代謝に関わる重要な酵素として、thiopurine methyl transferase(以下TPMT)があるが、TPMTの遺伝子多型とAZAの副作用発現との相関を検討する。【対象と方法】当院にてフォロー中の炎症性腸疾患患者144例(クローン病93例、潰瘍性大腸炎49例、ベーチェット病2例)を対象にし、ダイレクトシークエンス法で、4つの変異アレルTPMT*2(G238C)、TPMT*3B(G460A)、TPMT*3C(A719G)、TPMT*8(G644A)を測定した。そして、1.TPMT変異アレルの頻度 2.TPMT*1/*1 typeの副作用発現頻度 3.TPMT*1/*1 typeの6-TGN血中濃度 4.変異アレルを有する例の特徴について検討した。【結果】1.144例中141例(97.9%)がTPMT*1/*1の正常パターンで、3例(2.1%)がTPMT*1/*3Cと変異アレルのヘテロを 有した。2.TPMT*1/*1 typeで、AZA投与中もしくは投与歴のある114例で検討し、副作用発現率は24.6%(28例/114例)、白血球減少症(白血球数≦3000/μl)は9.6%(11例)に認めた。また、無顆粒球症(好中球数≦500/μl)を呈した例が、1.75%(2例)あった。3.AZA 50mg/日 連日投与、投与期間3ヵ月以上で、6-TGNの計測を行った41例で検討した。その結果、6-TGN濃度には、大きなばらつきがみられた【平均濃度:366±209.6 pmol/8×108RBCc(基準値235~450 )】。4.TPMT*1/*3Cを有する3例のうち、2例がAZAの減量を必要としたが、投与継続可能であった。6-TGNの血中濃度は、3例とも基準値より高値であり、TPMTの活性低下が示唆された。また、AZAの治療効果は全例で有効であった。【結論】wild typeであるTPMT*1/*1 typeの例でも、AZA投与による副作用発現は高頻度であり、 6-TGN血中濃度もばらついた。TPMT遺伝子多型の測定は、AZAの副作用防止目的に測定する意義は小さいと思われた。 |
| 索引用語 |
azathioprine, TPMT |