セッション情報 一般演題

タイトル 67:

深部静脈血栓症を合併した潰瘍性大腸炎の2例

演者 阿南 重郎(大分大学 医学部 消化器内科)
共同演者 福田 健介(大分大学 医学部 消化器内科), 平島 徹朗(大分大学 医学部 消化器内科), 八坂 成暁(大分大学 医学部 消化器内科), 大津 智(大分大学 医学部 消化器内科), 渡邉 浩一郎(大分大学 医学部 消化器内科), 沖本 忠義(大分大学 医学部 消化器内科), 兒玉 雅明(大分大学 医学部 消化器内科), 村上 和成(大分大学 医学部 消化器内科), 藤岡 利生(大分大学 医学部 消化器内科)
抄録 今回われわれは、深部静脈血栓症を合併した潰瘍性大腸炎の2症例を経験したので報告する。【症例1】44歳、男性。2004年に直腸炎型UCと診断され、5-ASAやステロイドにて加療されたが、2007年7月に左側大腸炎型に進展したため当科入院。入院5日目より左下肢痛、7日目より左下肢腫脹が出現。CTにて左大腿から下腿3分枝以下まで静脈内に造影欠損があり、深部静脈血栓症(DVT)と診断。下大静脈フィルターを留置し、血栓溶解療法・抗凝固療法を開始した。その後症状は軽減したが、2週間後のCTでも血栓の残存を認め、フィルターの位置移動と大腿静脈アプローチによる血栓吸引術を施行。しかし血栓の性状は白色で慢性の経過が示唆されたため、フィルターは永久留置とし、抗凝固療法にてフォローしていくこととし、9月8日退院。【症例2】15歳、女性。2007年1月に直腸炎型UCと診断され、5-ASAにて加療されていたが、6月に左側大腸炎型に進展したことから、ステロイド静注療法を行うも症状は軽減せず、7月当科へ転院。アザチオプリン・タクロリムスを開始し、症状の軽減が認められていたが、入院23日目より左下肢痛、25日目より左下肢腫脹が出現。CTにて下大静脈の右腎静脈合流部下部から下腿3分枝にかけて造影欠損を認め、DVTと診断。下大静脈フィルターを留置し、大腿静脈アプローチによる血栓吸引術を施行。血栓の性状は白色のものが混在していた。血栓溶解療法・抗凝固療法を開始したが、4日後のCTでも血栓は不変で、再度血栓吸引術を施行したが、前回と同様に白色のものが混在していた。その後は症状軽減したものの、2週間後のCTでも血栓の残存を認め、フィルターは留置したまま抗凝固療法にてフォロー中である。【結語】深部静脈血栓症が潰瘍性大腸炎に合併する詳細な機序は不明であるが、欧米では血栓性疾患の合併は比較的頻度が高く、本邦でも経年的な増加を示している。今後の診療にあたり念頭におくべきものと考え、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 潰瘍性大腸炎, 深部静脈血栓症