| セッション情報 |
シンポジウム1
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| タイトル |
S1-07:クローン病の大量出血例に対するinflixmab投与の検討
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| 演者 |
有馬 志穂(宮崎医療センター病院DELIMITER鹿児島大学消化器疾患生活習慣病学) |
| 共同演者 |
児玉 眞由美(宮崎医療センター病院), 村山 貴信(宮崎医療センター病院), 沼田 政嗣(京都大学探索医療センター), 堀 剛(宮崎医療センター病院), 坪内 博仁(鹿児島大学消化器疾患生活習慣病学) |
| 抄録 |
はじめに:クローン病に対してinflixmabが積極的に用いられるようになってきたが、前兆なく大量下血を繰り返すことの多い出血例へのinflixmab投与に関する検討は未だない。今回我々は、クローン病の大量出血に対しinflixmab投与を行った自験例について検討を行った。方法:2004年2月から2007年8月までに宮崎医療センター病院でinflixmab投与を行ったクローン病14例(男性10例、女性4例、平均年齢27.7±5.8歳、18~43歳)のうち、出血を理由にinflixmabを投与した6例を出血群として検討した。その他の理由でinflixmabを投与した8例をコントロール群として用いた。検討項目は年齢、性別、病型、罹病期間、治療効果、inflixmabの維持投与率、併用療法、inflixmabの副作用、合併症とした。結果:出血群6例は男性4例、女性2例、平均年齢31.3±8.9歳、コントロール群8例は男性6例、女性2例、平均年齢25.0±4.0歳であった。病型は出血群が小腸大腸型:5例、小腸型:1例であり、コントロール群が小腸大腸型:6例、大腸型:2例で、両群間に有意差はなかった。平均罹病期間は、出血群103.0±39.5か月、コントロール群39.4±25.8か月であり出血群が有意に長かった。維持投与は出血群の66.7%、コントロール群の75.0%で行われていた。治療効果に関しては、出血群でinflixmabの維持投与を行っていたにもかかわらず出血を繰り返した1例を除いて、すべて有効であった。併用療法に関しては両群間に有意差はなかった。副作用は出血群で皮疹を2例認め、コントロール群では狭窄によるイレウスを2例に認めたが、いずれも保存的に経過観察し得た。結論:inflixmabはクローン病の出血例に有効であり、重篤な合併症なく安全に使用できた。しかし、出血例へのinflixmabの投与方法は確立されておらず、今後inflixmabの投与方法や無効例への治療について更なる検討が必要である。 |
| 索引用語 |
クローン病, 大量出血 |